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【首都圏】

「学生支援ハウス」都内で開設2年 運営での課題を考える 豊島で18日シンポ

「施設出身の若者の就学を支えたい」と話す「学生支援ハウスようこそ」の庄司理事長

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 児童養護施設などを出て、大学や専門学校に通う若者の暮らすシェアハウスが、東京都内にある。家庭が困窮していても進学の夢をあきらめないでほしいと、教育研究者らでつくるNPO法人が、二年前に開設した。十八日、これまでの活動から見えてきた課題を考えるシンポジウムを開く。 (小林由比)

 家庭で暮らすのが難しくなった子どもが入所する児童養護施設は原則、十八歳で退所しないといけない。親族からの援助がないため進学率は低い。一般の高校生の大学や専門学校などへの進学率は70%台なのに、施設の子どもは20%台にとどまっている。

 シェアハウスは、立教大名誉教授の庄司洋子さんが理事長を務めるNPO法人「学生支援ハウスようこそ」が、二〇一六年四月、使われていなかった民家を改築して開設した。

 月額の家賃は五万円。朝夕、手作りの食事が付く。女子学生向けの五部屋がある。

 庄司さんは「夜遅くまでアルバイトをして帰ってくる学生たちがほっとできるようにしたい。不利な状況にある若者たちこそ、将来のために学んだり、資格を取ったりする機会がいる。自立のための助走期間を保障していきたい」と話す。

 宿泊するスタッフもいる。学生たちとコミュニケーションを取り、生活相談に乗る。何げない会話から、体調のことや悩みなどを聞き出す。

 見守りにつなげる狙いがあるが、学生たちと信頼関係を築くには専門的な知識を身につけたスタッフを継続雇用する必要がある。財源の確保などが課題という。

 また、児童養護施設で育った若者を支える制度には自立援助ホームがあるが、これは二十歳までの就労支援の場所。庄司さんは「進学した若者に特化した施設の制度化が必要だ」と訴える。

 シンポジウム「就学型自立援助ホームの必要性−学生支援の視点から」は十八日午後三時半、豊島区西池袋一の「YRイベントホール」。全国児童養護施設協議会の武藤素明副会長が講演。施設などで育ち、進学した人たちが語り合う。詳細は「学生支援ハウスようこそ」のサイトで。

 

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