東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 首都圏 > 記事一覧 > 3月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【首都圏】

<子どものあした>子の数だけ多様な家庭 板橋で里親ら経験語る 来月4日まで横浜で写真展

フォスターで展示される里親家庭の写真(江連麻紀さん撮影、主催者提供)

写真

 里親や里子について理解を深めてもらおうと、養育中の親らが経験などを語る催しが五日、東京都板橋区で開かれた。登壇した里親やその家族が被写体となった写真展が四月四日まで横浜市で開催、その後は全国を巡回する。 (奥野斐)

 英語で「(血縁や法的親子関係でなく)育てる」との意味がある「フォスター」写真展と題して始まった。母子支援に関わる静岡大の白井千晶教授(47)、写真家の江連(えづれ)麻紀さん(38)、横浜市のNPO法人「Umiのいえ」の斎藤麻紀子代表(49)の三人が企画。全国の十二の里親家庭などの日常を撮影した写真約五十点を展示し、養育する親らの講演なども随時開いていく。

 都内で実子と里子を育てる斎藤直巨(なおみ)さん(42)は、行政の子育て支援で一時的に子どもを預かるファミリーサポートの家庭を、里親のなり手にしようと活動。「違いは(子どもが)泊まらない点。ファミリーサポート家庭が、里親にもなれるような仕組みを整えてほしい」と提案した。

 自身は生後四カ月の里子を預かった時、実子が受験生で悩んだ。「大変だと思ったが、結果的に赤ちゃんがいたことで家族が和み、子どもたちがおむつ替えなどをして助けてくれた」

 白田有香里さん(47)は、都内の児童相談所の児童福祉司をしながら小学生の里子二人を育てる。仕事では、親元で暮らせない子どもを児童養護施設や里親に委託する立場。五年前、子どもの引き受け手が少ないことから自ら里親になった。

 児童養護施設での勤務経験もあり、「交代制の勤務では、どうしても子どもとの約束が守れない場面があった」と振り返る。「一緒に暮らすと、例えば『帰ってきたらこれ食べようね』という約束が守れる。養育の連続性が子どもにも大人にも大切だと思います」

 厚生労働省によると、昨年三月末時点で里親家庭などで育てられている子どもは六千五百四十六人で、里親等委託率は18・3%。同省は昨夏、未就学児は約七年以内に同75%に引き上げる目標を掲げたが、里親家庭は足りていない。

 企画した白井教授は「子どもの数だけ家庭のありようが多様にあると知ってほしい。里親を身近に感じてもらえたら」と話す。写真展は、横浜市西区のUmiのいえで開催中。熊本市、静岡市でも開催予定。里親家庭の写真の応募や寄付も募っている。詳細はホームページ(http://foster-photo.jp/)へ。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報