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【首都圏】

<311メディアネット>中日新聞 名古屋大減災館 産官学民連携し活動

名古屋大減災館の役割について話す福和伸夫減災連携研究センター長

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 名古屋大減災館は二〇一四年五月に一般公開され、昨年十月に五万人の来訪者を迎えた。建物全体を震度3程度に揺らすことができる仕掛けや、地下の免震装置をガラス張りにして見せるなどユニークな工夫を凝らしている。ここは啓発はもちろん人材育成の場であり、産官学民連携の拠点でもある。 

 昨年六月、愛知県、名古屋市、名古屋大、産業界が人と予算を出し合い「あいち・なごや強靱(きょうじん)化共創センター」を設立した。研究や支援などの機能を備え、中小企業や福祉施設、行政向けのBCP(事業継続計画)講習会を開き、被災時にも企業が存続できるよう、インフラやライフラインの脆弱(ぜいじゃく)性を探り、解消する研究も進めている。 

 センター設立のきっかけが、行政や産業、学術界の七十組織が自らの弱点をさらけ出す「ホンネの会」と、産業集積地の西三河九市一町と産業界が議論する「西三河防災減災連携研究会」だ。福和伸夫センター長は「皆が同じ船に乗っているという認識と本音を話せる信頼関係が醸成された結果、組織を越えた横断的議論ができるようになった」と話す。 

 今後三十年で、最大80%の確率で起こるとされる南海トラフ巨大地震。広い想定被災地には日本の火力発電所の半数があり、自動車輸出量は九割、製造品出荷額も六割に上る。福和センター長は「ここがこけたら国がなくなる。日本、世界に迷惑を掛けないようにすることが役目」と話す。

 ◇ 

 名古屋大減災館は2014年3月完成。5階建てで1、2階を同年5月から一般公開。月1回ゲストを招いて防災アカデミーを開催するほか、名古屋大教授らが毎日ギャラリートークを開いている。10人以上は予約が必要。開館時間は午後1〜4時。連絡先は名古屋大減災連携研究センター=電052(789)3468=へ。

<記者メモ>  福和氏に「ホンネの会」の設立経緯を聞いた。企業の防災担当者との酒席で電力会社は「災害時、電気は2週間はだめ」。製造業は「ガス発電だから大丈夫」と言ったが、ガス企業は「ガスは電気がないと作れない」。皆が言葉を失った。「このままじゃ、まずい」との危機感が出発点にある。

 (中日新聞・塚田真裕)

 

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