東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 首都圏 > 記事一覧 > 3月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【首都圏】

<311メディアネット>毎日放送 スマホで個別避難訓練

スマートフォンの画面を見ながら避難訓練に取り組む大学生たち=2月25日、堺市で

写真

 南海トラフ巨大地震に備え、スマートフォンのアプリを使った避難訓練が行われている。津波想定のデータを組み込んだ個別避難訓練アプリ「逃げトレ」で、京都大防災研究所が二〇一九年春の完成を目指して開発を進めている。

 地震から何分後に避難を始めるのかをセットすると、衛星利用測位システム(GPS)機能で自分のいる場所が地図上に表示され、時間を追って浸水範囲が広がってくるのが確認できる。スマホの画面を見ながら津波から逃げる訓練が、一人で何度でもできる。

 堺市で二月二十五日に行われた訓練では、地元の羽衣国際大の学生十五人が「逃げトレ」を使って避難した。

 南海トラフ地震で堺市には、一時間四十分で津波の第一波が到達すると想定されている。津波が迫る状況を体験するため、学生たちは避難開始を地震の一時間四十分後などの遅い時間に設定。近所の高齢者施設に立ち寄り車いすの利用者と一緒に逃げるなど厳しい条件で訓練に臨んだ。

 津波から逃げ遅れ、画面上に「避難失敗」と表示され、再度訓練を行ったチームもあった。津波は海だけでなく、川からも押し寄せる。ベトナム人留学生のダン・ヒュエン・ミンさん(23)は「画面で津波が迫ってきて怖かった。焦るとどう逃げていいか分からなくなる」と振り返った。

 アプリを開発した京大防災研の矢守克也教授は「失敗から学ぶのが大切。アプリを活用し、地元の地震や津波のリスクを若い人にも把握してほしい」と語った。

 「逃げトレ」のダウンロードはアンドロイド版http://www.drs.dpri.kyoto-u.ac.jp/sip/android.html アイフォーン版 http://www.drs.dpri.kyoto-u.ac.jp/sip/ios.html 連絡先は京都大防災研究所・矢守研究室=メールsip-yamori@drs.dpri.kyoto-u.ac.jp

<記者メモ>  地域の学生を巻き込み、実感を伴った訓練をするために避難訓練アプリの利用は有効だ。避難開始が遅れる車いす利用者と一緒に避難するなど、条件を変えて訓練を繰り返すことで、想定外の事態にも対応できる力をつけたい。

 (毎日放送ラジオ・亘佐和子)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報