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【首都圏】

<しみん発>「超高齢化」わが事と考えて 子ども応援アンアンネット代表・吉永鴻一さん(76)

グループに分かれて、模造紙に付せんを貼りながら、課題の洗い出しをする参加者ら=東京都八王子市で

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 高齢者同士が介護し、認知症患者が増え、お年寄りが孤立して亡くなる−。今の子どもたちが将来、大人になって苦労しないためには、どうすればいいか。東京都八王子市の吉永鴻一さん(76)が代表を務める市民団体「子ども応援アンアンネット」はそんな問題意識で、子育てから介護の問題まで、地域で支える福祉を考える試みを始めた。(萩原誠)

 八王子労政会館(明神町)に子育てや教育、福祉、医療、行政関係者ら百三十人が集まった。これからの「スーパー老いるショック社会」(吉永さん)を地域全体で乗り切る方法を考える、アンアンネット主催のフォーラムだ。

 「二〇四〇年に、市内の七十五歳以上の人口は一〇年の倍になる。十五〜六十四歳の人口は二割減る」。厚生労働省政策企画官の講演で問題意識を共有し、課題を乗り切るために、自分たちに何ができるか、五人一組のグループに分かれて話し合った。

 参加者らはテーブル上の模造紙に「地域から必要とされる役割を自ら持つ」「子どもや高齢者の居場所をつくる」など、それぞれの考えを書き込んだ付せんを貼っていく。テーブルの間を行き来し、ほかのグループの意見も聞いて、考えを深めた。

 アンアンネットは子どもの心豊かな成長を応援するため、一九九八年から活動し、地域全体での子育てを呼び掛けてきた。最近の老老介護や孤独死が目立つ状況に、吉永さんは「今の子どもたちが大人になった時に介護地獄に陥らないよう、高齢者福祉を充実させることも、子ども応援の一環だ」と感じた。今は「全世代ひとりひとりが生き生きと」を目標にする。

 各地で子育てや高齢者福祉などの団体が活動しているが、「個別の活動では限界がある。連携して市民同士が支え合う社会にしなければ」と考えた。「子どもから高齢者まで、地域で支え合う仕組みづくりを話し合う場が必要」と、フォーラムを企画した。

 長年の市民活動で知り合った縁で、鹿児島県内でも三月、四カ所で同じようなフォーラムを開いた。吉永さんは「いかに問題解決するかをわが事として、市民が自分で考えて声を上げないと、今の子どもたちが将来、介護地獄にあえぐことになる」と警鐘を鳴らしている。

<よしなが・こういち> 八王子市市民活動支援センターの初代センター長を務め、市民活動の活性化に携わってきた。東日本大震災の被災地に4年間滞在し、仮設住宅での心のケアなどの復興支援にも取り組む。「子ども応援アンアンネット」の連絡先はyoshi86k@ybb.ne.jp

 

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