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【首都圏】

「江戸前」から「EDOMAE」へ 五輪に東京湾の魚を

マリン・エコラベル・ジャパンの認証証書を手にする大野和彦社長(前列(右))ら=東京都中央区で

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 「二〇二〇年東京五輪・パラリンピックに、東京湾で取れた魚を提供したい」。そんな思いから千葉県船橋市の水産会社・海光物産が、水産資源保護の取り組みを応援などする「マリン・エコラベル・ジャパン」の認証を取得した。この認証を取得したことで、東京五輪への食材の提供が可能となり、同社社長の大野和彦さん(58)は「『江戸前』から『EDOMAE』の第一歩になった。最終目標は、東京湾で持続可能な漁業ができるようになることだ」と将来を見通す。 (保母哲)

 このエコラベル制度には、資源と生態系に配慮した漁業である「生産段階認証」と、その認証を受けた水産物が他の水産物と混ざらずに流通・加工される「流通加工段階認証」の二種類がある。海光物産は両方の認証を取得し、関東地方では東京都漁業協同組合連合会に次いで二件目となった。静岡県では二件が認証されている。

 大野さんは五年前、東京五輪では多くの海外選手や観光客が来日することから、「江戸前の魚を食べてほしい」と発案。食材を提供できる認証の取得に向けて準備を進めてきた。併せて「日本の漁業は、水産資源の保護にもしっかりと取り組んでいることを知ってもらいたい」と考えてきた。

「マリン・エコラベル・ジャパン」のロゴマーク

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 船橋港はスズキ類の水揚げ量が日本一だが、東京湾全体の漁獲量は減少傾向が続いている。このため大野さんは「このままだと、東京湾の漁業は大変なことになる」と危機感を強め、「持続可能な漁業の実現」を掲げてきた。体長二〇センチ以下は取ってもその場で海に戻し、十一月〜翌年二月は禁漁期間とするなど独自の資源管理計画の作成や、トレーサビリティー(生産流通履歴)の明確化に取り組んでいる。

 また、スズキのブランド化を進めるため、瞬時に血抜きと神経抜きをする活(い)け締めの技術を「瞬〆(しゅんじめ)」と命名。「江戸前船橋瞬〆すずき」として二〇一五年、千葉県の「千葉ブランド水産物」に認定されている。

 マリン・エコラベル・ジャパンの認証証書の授与式は今月十五日、日本水産資源保護協会(東京都中央区)であり、大野さんと同社代表取締役の中村繁久さん(57)、社員も出席。二人は「東京五輪ではEDOMAEの食材を提供し、その良さをアピールしたい」と決意を語った。

<マリン・エコラベル・ジャパン> 2007年に発足した、日本発の水産エコラベル。公益社団法人日本水産資源保護協会が審査する。これまでに認証されたのは、今回の海光物産を含め「生産段階認証」が45件、「流通加工段階認証」が63件。

 

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