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【首都圏】

「都市鉱山」回収、自動化へ 小型家電に眠る希少金属

形状などから携帯電話を自動で選別する試作機=茨城県つくば市で

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 小型家電に含まれるレアメタル(希少金属)などを取り出すリサイクル研究拠点「分離技術開発センター」が、茨城県つくば市の産業技術総合研究所(産総研)に開設された。多くの貴金属が眠る廃家電の「都市鉱山」から、低コストで効率良く回収するため、2022年度までに自動化技術の開発を目指す。 (宮本隆康)

 廃棄されたスマートフォンなどの小型家電の電子部品には金や銀、レアメタルなどの資源が含まれるため、「都市鉱山」と呼ばれる。天然資源が乏しい日本は「都市鉱山」から再利用の必要性が指摘されている。特に、ハイテク製品に使われるレアメタルは、世界的に需要が高まることが見込まれる。

 産総研によると、現在のリサイクルはコストが高いため、採算に合う銅や貴金属などに限られているのが実情。レアメタルは回収されず、埋め立てなどで処分されたり、コストの安い海外に流出しているという。

 コストの半分程度は、手作業で解体や選別をする人件費が占める。このため、自動技術の開発でコストを減らし、都市鉱山のリサイクル推進を目指す。

 研究事業は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が、産総研や企業、大学など十三機関に委託。センター(約六百平方メートル)で約七十人の研究者が開発を進める。二二年度までに計約三十億円の予算を見込んでいる。

 計画では、廃棄されたスマートフォンや携帯電話、デジタルカメラを、形状や重さなどから自動で分別。部品の解体や、含まれるレアメタル選別を無人化し、手作業の十倍以上の処理速度を目標にしている。

 プロジェクトリーダーの産総研環境管理研究部門の大木達也・総括研究主幹は「レアメタルだけでなく、レアアース(希土類)も合わせ、十五種類ほどの回収の自動化を目指したい」と話している。

 

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