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【首都圏】

国分寺のマンションに多目的カフェ 共用スペースで地域交流

マンション1階の共用スペースで開店した「カフェといろいろびより」=東京都国分寺市南町で

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 都市部のマンション共用スペースを利用しコミュニティー型カフェを開店−。東京都国分寺市南町の「プラウド国分寺」(野村不動産開発)一階の「カフェといろいろ びより」は、料理教室やコンサートなど地域住民向けイベントを開催し、食を通じた交流の場として定着している。カフェは保存森に隣接しており自然観察会も行われる。カフェを運営するNPO法人ツナグバヅクリの鎌田菜穂子代表理事は「マンション住民や地域の人が親子で来店し、多世代交流の場になっている」と話す。 (土田修)

 「びより」は同NPO法人がマンション管理組合と賃貸契約を結んで開店。日替わりランチを提供するほか、住民の手づくりグッズなどを販売する“小商い”コーナーを設置。音楽、ダンス、ヨガ、子育て、お菓子作り、認知症サポーター養成などさまざまな教室やワークショップを開催するほか、マンションの集会室としても利用されている。

 マンションは鉄筋コンクリート地上八階・地下一階建て(百二十五戸)で二〇一六年十一月に完成。敷地内にあった森林を保存し、防災施設を備えた公園、カフェとともに「地域公開スペース」とした。「地域に開かれたマンション」を発案したのは野村不動産住宅事業本部の新谷雅樹さん。「マンションには共用スペースとして集会室の設置が義務付けられているが、どこも年間数回しか利用されていない。びよりは集会室にもなるのでマンション住民だけでなく地域住民にも使ってもらえる」と語る。

 マンションの敷地が国分寺崖線に位置し、自然森が残されていたことから、マンション開発計画に“森の保存”も盛り込んだ。そのため樹木調査や地域住民とのワークショップ開催、行政との折衝などで着工までに数年を要した。「森と公園とカフェを一体的に地域に公開するプランは、住民と行政との協働によって実現できた」と新谷さん。「新旧住民が交流できる多目的機能を持ったカフェと自然を感じる暮らしとの一体化をデザインできた」

 「食を核としたまちづくり」を提唱し、全国でコミュニティー・レストラン(コミレス)運動を展開するNPO研修・情報センターの世古一穂代表理事は「びよりは若いお母さんや高齢者らが集うコミレス機能を持つ。都市部に新たな公共空間を作り出す上で、マンションの共用スペースの利用は大きな可能性を持っている。マンションの価値を高める効果もある。制度化も含めて新時代の社会的モデルとして広げていきたい」と話している。 

 

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