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【首都圏】

「江戸とつながる」三重・愛知4産地 1日から上野で作品展

ゆうづる会が制作した松阪木綿のドレス=三重県松阪市で

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 松阪木綿や尾張木綿などかつて江戸で一世を風靡(ふうび)した伊勢路や東海道沿いの木綿が再び脚光を浴びるよう、三重県松阪市の呉服商有志でつくる「松阪きもの工房」は九月一日〜十月十四日、東京都台東区上野の鈴乃屋きものギャラリーで、三重、愛知県内四産地の手織り木綿作品展を開く。木綿作りは伊勢神宮への奉納とかかわりが深く、江戸時代には伊勢商人らによって江戸に運ばれた。別所孝雄代表(82)は「江戸とつながる木綿の産地や歴史を知ってほしい」と話す。 (松村裕子)

 松阪木綿(松阪市)、伊勢木綿(津市)、尾張木綿(愛知県一宮市)、三河木綿(同県蒲郡市)の伝承グループなどが手掛けた一点ものの反物や着物など計百点を展示する。

 松阪木綿は藍染め、しま模様が特徴で、質素倹約が重んじられた時代に粋だとして江戸庶民の人気を博した。松阪木綿の手織り伝承グループ「ゆうづる会」が作った打ち掛けや鹿鳴館時代のドレスも展示する。森井芳子会長(66)は「松阪木綿でこんなこともできるという新しい挑戦を見てほしい」と張り切る。

 尾張木綿と三河木綿は手つむぎの糸を用いており、糸車の実演もする。尾張もめん伝承会の熊沢総(ふさ)子会長(72)は「デザインは現代的だが、昔のままの技術で織っており、昔の知恵が詰まった技を見てほしい」と話す。

 四産地合同の東京での展示は初めてで、別所代表は「かつて江戸で人気だった各地の木綿の価値を、現代の東京でも認めてほしい」と首都圏で木綿の需要が増えることを期待。「伊勢路、東海道を木綿街道(コットンロード)としてPRしたい。江戸時代に木綿が運ばれた道を、今は逆にたどって愛知、三重を訪れ、産地の織り手と交流してほしい」と、観光誘致で地域振興にもつなげたい意向だ。

 作品は販売し、注文も受ける。産地と織物の歴史もパネルで紹介する。

 作品展は午前十時〜午後六時。水曜休館。入館料は五百円、高校生以上の学生三百円。問い合わせはギャラリー=電03(5807)8338=へ。

 

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