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【首都圏】

東京演劇アンサンブル 拠点劇場 40年の歴史に幕

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 劇団「東京演劇アンサンブル」が約四十年間拠点劇場としてきた東京都練馬区関町北の「ブレヒトの芝居小屋」が、来年三月の公演を最後に閉館する。団員らは再出発の拠点への移転費用を募るクラウドファンディングを始めた。

 この劇団は、俳優座養成所の三期生が中心となり一九五四年に設立した「劇団三期会」が前身。ドイツの劇作家ブレヒトを熱心に学んだ故広渡常敏さん(二〇〇六年、七十九歳で死去)が長く演出を務めた。一九八〇年に映画スタジオだった建物を借りて改装し「ブレヒトの芝居小屋」と名付け、ブレヒト劇を中心に、人間の精神に問い掛けるような芝居を続けてきた。

 昨年九月、大家の都合で小屋の閉鎖が決まり、団員の総意で場所を移して再出発を決めた。多彩な文化人の交流拠点だっただけに惜しむ声は多く、作曲家の池辺晋一郎さん、演出家のふじたあさやさん、俳優の渡辺えりさんら約九十人が呼び掛け人になって振り込みによる寄付やクラウドファンディングを始めた。

 約三百平方メートルの小屋はオープンスペースで、円形や十字の形など舞台を自由にデザインしてきた。団員にとってはいつでも本番と同じ場所でけいこできる貴重な空間。劇団共同代表の志賀澤子さん(77)は「時代を変えていく精神を大切に新しい世代に引き継ぎたい」と再出発への意欲を語る。

 小屋では最後のブレヒト劇となる「トゥランドット姫あるいは嘘(うそ)のウワヌリ大会議」を上演中。十七日まで(十日休演)で当日券四千五百円。問い合わせは東京演劇アンサンブル=電03(3920)5232。 (五十住和樹)

 

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