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【首都圏】

台湾に学ぶジェンダー平等 プレスツアーに16カ国記者参加

性別平等処などによる会見の様子=台北市で

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 ジェンダー(性別)平等に力を入れる台湾の状況を視察する台湾政府主催のプレスツアーが九月に開催され、日本を含む十六カ国の記者が参加した。法整備や教育などさまざまな角度からジェンダー格差をなくそうとする取り組みが進んでいた。 (石原真樹、写真も)

 台湾政府は、議席の一定比率を女性に割り当てる「クオータ制」を中央だけでなく地方選挙でも導入、一九九八年にドメスティックバイオレンス(DV)防止法を制定するなど、ジェンダー平等に先進的に取り組んでいる。フェミニスト運動が七〇年代に始まり、八七年、戒厳令が廃止され全国に広がった。九〇年代に性暴力事件をきっかけに運動が盛り上がり、ジェンダー平等が進んだという。

 国会議員における女性の割合は38・1%で、日本の10・1%(衆議院)を上回る。ジェンダー平等教育法(二〇〇四年)、セクシュアルハラスメント防止法(〇五年)など法律を制定済みだ。国際団体「世界経済フォーラム」が男女平等の度合いを数値化した「ジェンダーギャップ(格差)指数」は、日本の百十四位(一七年)に対し、台湾は政府独自の試算で三十三位(同)だ。

 行政院(総務省に相当)の直下に一二年に設置され、あらゆる分野でジェンダー平等を目指す機関「性別平等処」は記者会見で、男女の賃金格差が縮小し、政府や民間で意思決定の役割を担う女性の割合が増えるなど、ジェンダー平等が進んでいると強調した。一方で、家事や子育ては女性の役割だなどとする固定観念は根強く、出生率の低迷など課題も多いと説明した。

 性別平等処の〓華玉副処長は「ジェンダー平等は人権と正義を守るための基本的な価値観。社会的合意をつくれるかが大事」と話す。

※〓は登におおざと

中高生用冊子のページ。性行為を求められた時、どう対応するかがテーマ

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◆民間の動きも活発に

 民間の動きも活発だ。一九八二年に設立され女性運動の中心を担ってきた財団法人婦女新知基金会が力を入れるテーマの一つが教育だ。性やセクハラについて解説した教員向けの冊子を、性別を問わないスタイルで幼稚園児および小学生用(九九年)と中学・高校生用(二〇一二年)に作り、希望する学校などに配布するほか、団体のホームページに掲載している。

 幼児・小学生用は、胸や下腹部などプライベートゾーンは人に見せないように教える。「誰かに体を触られて不快に感じたら、先生や父親、兄弟、おじでも勇気を出して嫌だと言おう」などと具体例を出して対処法を伝える。

 中高生用では、性行為や妊娠の正しい知識を付けてもらうことに加え、誰かと親密な関係を結ぶために必要な心構えを説明。性行為をするかしないかは自分自身が決めるべきだと強調し、好きではない人に迫られた場合には沈黙せずに理性的に話すよう促す。LGBTなど性的少数者や恋人間の暴力(デートDV)にも言及する。同会の秦季芳秘書長は「セクハラや性被害に遭っても理解できない子どもも多い。性加害は絶対にだめだと伝えている」と話した。

 

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