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【社会】

「暴力で報復 間違い」 日本の若者が平和と連帯訴える

 パリ同時テロの犠牲者を悼むかのように、エッフェル塔をあしらったピースマークを描いたプラカードが、東京・新宿で開かれたシールズのデモ会場に掲げられた。テロの悲劇を繰り返さないため、暴力の連鎖を生み出さないため、何ができるのか。集まった若者たちに聞いた。

 シールズメンバーの大学生、小林俊一郎さん(19)は参加者の中にピースマークのプラカードを掲げた人を見つけた。マークは、同時テロ後「パリに平和を」とのメッセージとともにインターネット上で拡散しており、「自分たちでも被害に遭ったパリの人たちを悼み、孤立させないようプラカードで気持ちを表現することはできる」と語る。

 過激派組織「イスラム国」(IS)の犯行の可能性が伝えられ、世界でイスラム教徒への差別や排除が起きないか心配する。「日本でも人種差別につながるヘイトスピーチのような動きが起きないよう、それは違う、と言っていかないといけない」

 相模原市の大学生、松山みあささん(20)は「んー、何ができるんだろう」と考え込んだ。「言えることは、暴力に暴力で返すってのは危険な考えだってこと」。もしも自分の家族がテロで殺されたらどうか。「つらいですよね。でも、そこで踏みとどまらないと。恨みだけではいけない」と思う。

 世田谷区の会社員、山本大地さん(23)は「テロは絶対に許されない」ときっぱり。安倍晋三首相がISの人質事件を受けて「これからは日本人に指一本ふれさせない」と発言した例を挙げ、「でもそのために武器を持たされるのはいや。もっと別のやり方があるんじゃないか」と話す。

 二〇一四年夏までパリに留学していたという新宿区の大学院生、鹿野祐嗣さん(27)は「当時はテロなんて起きる雰囲気じゃなかった」と振り返る。

 ISが生まれた背景について「そこまで追い込んだのも欧米」と話し、「日本は米国に追従しているだけではだめ。米国の利益のために行動を求められても断るべきだ」と考える。集団的自衛権の行使を容認し、米国との結び付きを強めた日本。「今ここでテロが起こる可能性は上がることはあっても、下がることはないだろう」と話す。 (飯田孝幸、安藤恭子)

 

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