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【社会】

夫婦別姓認めぬ規定「合憲」 最高裁初判断 「家族の姓一つに合理性」

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 明治時代から家族のあり方を定めてきた民法の二つの規定について、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎(いつろう)長官)は十六日、初の憲法判断を示した。夫婦別姓を認めない民法七五〇条が憲法違反かどうかが争われた訴訟では、「結婚時に夫または妻の姓(氏)を名乗る」との規定を「家族の呼称を一つに定めることには合理性があり、女性の不利益は通称使用で緩和できる」と、合憲と判断した。女性のみ再婚を六カ月間禁じる民法七三三条をめぐる訴訟では、百日を超える部分を「生まれた子の父の推定には不要で違憲だ」とした。最高裁が法律の規定を違憲としたのは戦後十件目。再婚禁止期間については、国会は今後、百日に短縮する法改正をする。

 最高裁は夫婦別姓訴訟の判決で、「いずれの姓を名乗るかは夫婦の協議に委ねており、規定には男女の形式的な不平等はなく、憲法違反とはいえない」とした。ただ、希望すれば結婚前のそれぞれの姓を名乗れる「選択的夫婦別姓制度」にも一定の合理性を認め、「どのような制度にすべきかは、社会の受け止め方を踏まえ、国会で論じられ判断されるべきだ」と、国会での積極的な議論を促した。

 現在の規定が「合憲」との判決は裁判官十五人のうち十人の多数意見。女性裁判官三人は全員が違憲と判断し、「多くの女性が姓の変更による不利益を避けるため事実婚を選んでいる。別姓を全く認めないことに合理性は認められない」などとした。

 判決は「姓の変更で不利益を受けるのは女性の場合が多いと思われる」と認めたが、旧姓の通称使用が一般的になっていることなどから、「個人の尊厳と男女の平等に照らして合理性を欠く制度とは認められない」と結論づけた。

 夫婦別姓をめぐっては、法相の諮問機関の法制審議会が一九九六年、選択的別姓制度の導入を盛り込んだ民法改正案を答申した。しかし、自民党などから「家族の一体感が壊れる」といった批判を受け、法改正は棚上げされてきた。

 訴訟の原告は東京都、富山県、京都府の男女五人。国会が選択的別姓制度を導入するための法改正を行わず精神的苦痛を受けたとして、計六百万円の損害賠償を求めた。二〇一三年の一審東京地裁判決は「結婚後、夫婦が別姓を名乗る権利は憲法上、保障されていない」として請求を棄却。昨年三月の二審東京高裁判決も規定を合憲と認め、一審判断を支持した。

 

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