東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。
世界遺産・ポンペイ展開催中

トップ > 社会 > 紙面から > 1月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

ニホンオオカミ 信じて探す 早大探検部OB 三重・松阪の山中

シカの死骸のそばにあった足跡=三重県飯南町で(野田さん提供)

写真

 百十年前に絶滅したとされるニホンオオカミだが、生存を信じて調査を続ける民間グループ「ニホンオオカミ倶楽部(くらぶ)」(東京)が、三重県で調査を始める。メンバーの石田哲郎(てつお)さん(70)は「わずかだが期待を持っている」と話す。

 ニホンオオカミは本州、四国、九州に生息していた小型のオオカミ。一九〇五年を最後に捕獲例はなく、環境省のレッドリストで絶滅種に選定されているが、各地で目撃情報が絶えない。倶楽部は早稲田大探検部OBが五年前に設立。目撃情報があった山梨、埼玉県などにまたがる秩父地域で二〇一〇年二月からカメラを設置し、調べている。

 新たに調査するのは松阪市飯高、飯南両町の山中。飯高町に住むデザイナー野田享敬(たかのり)さん(58)が山林や谷沿いで、数年前から獣に襲われたシカの死骸やイヌのような足跡を発見。昨年十二月にも死骸を見つけた。知人の石田さんに撮影した死骸の写真を送り、調査を頼んだ。

 死骸は鼻先や腹、尻などを食われていたが「イヌ科の動物しかあり得ない襲い方。地元に野犬はいないと聞いている」と石田さん。ニホンオオカミが最後に捕獲されたのは飯高町に隣接する奈良県東吉野村ということもあり、生存可能性があると判断した。両町ではまず十、十一の両日、倶楽部のメンバーら六人が山中に入り、死骸が見つかった現場などを調べる。

 ニホンオオカミに詳しい東京農工大の丸山直樹名誉教授(野生動物保護学)は「ニホンオオカミの足裏は長さ約一二、三センチ、横一〇センチと一般的な犬に比べて大きい。足跡を測れば分かる」と、両町での生存に否定的な見方を示した。

 

この記事を印刷する

PR情報