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【社会】

安保法「廃止」意見書相次ぐ 成立後も根強い反対

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 歴代政権が禁じてきた集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法が成立した昨年九月十九日以降、法律の廃止や国民への丁寧な説明を求める地方議会の意見書が少なくとも五十八件可決され、国会に提出されたことが衆参両院事務局などへの取材で分かった。

 安倍晋三首相は「国民に誠実に粘り強く説明していく」としてきたが、いまだ根強い反対があることが浮き彫りになった。住民に身近な地方議会が意見書でその不安の声を反映した形だ。

 提出したのは岩手、新潟、三重の三県議会を含む二十都道府県の五十七議会(岩手県奥州市議会は二件提出)。廃止を求める内容が四十七件、反対や抗議の表明が四件、慎重な運用や国民に丁寧な説明を求めるものが七件だった。

 集計は今月五日時点。十二月議会で可決されたものの未集計の同様の意見書もあり、数は今後増えるとみられる。安保法は三月末までに施行される。

 廃止を求めた意見書は「議事録にも残らない強行採決という形で、日本の将来を決める法案が議決され、市民が疑問を感じている」(東京都武蔵野市議会)、「全国の人々の強い反対の声を国会内の数の力で踏みにじった」(茨城県取手市議会)など。

 国会審議中は「慎重審議」を求め、成立後に「廃止」要求に転じた議会も。うち三重県菰野町議会は「立法手続き上の問題点」があるとし、京都府京田辺市議会は「審議を強引に打ち切って採決を強行することは、議会制民主主義をも踏みにじるもの」と批判した。

 安保関連法の成立前、安倍政権が集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更を閣議決定した二〇一四年七月から一年間にも、閣議決定の撤回や法案の廃案ないし慎重な審議を求める意見書が四百六十三件提出されていた。

 

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