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【社会】

マイナンバー通知“返送の山” 新宿区は平均の倍以上24%

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 住民一人一人に番号を割り当てるマイナンバー制度で、昨年十月に始まった通知カードの発送はほぼ終わったが、首都圏の各自治体では、住民に届かず役所に戻ってきた大量の通知カードへの対応に追われている。本紙が主な市区に確認したところ、返送率が24%に迫る自治体や、宛先不明が七千通に及ぶ自治体も。通知カードの処理が終わらぬうちに、希望者への個人番号カード交付も今月中旬から一部で始まり、「人手が足りない」という嘆きが聞こえる。

 東京都新宿区では、発送したのに配達されずに役所に戻ってきた返送率が23・9%に達した。全国平均の9・8%はもちろん、区として事前に予測していた二割も上回った。

 新宿区は、外国籍の住民の割合が都内で最大の11%に及ぶ。外国人も住民票があれば個人番号は割り振られる。担当者は「新宿は入国して最初に住む外国の方も多いため、十分に周知できていない面も。単身世帯が多いことも影響した」と分析。区は返送分の世帯に四カ国語の手紙を送るなどして、五万世帯の返送分のうち少なくとも七千世帯は交付が済んだという。

 都東部で世帯数が最多の足立区は返送率11・3%。三万七千世帯分が戻ってきたが、このうち七千世帯分は送付先住所に対象者が住んでいないなどの宛先不明で戻ってきた。残りの世帯に二度目の配達をしたが、それが毎日、数百世帯単位で返送されている。

 担当者は「二十五日に個人番号カードの交付が始まった。それまでに、通知カードの作業は終える予定だったのに」と嘆く。アルバイトも含め三十人体制だったが、担当外の職員六人を加え三十六人体制にした。

 横浜市は2%程度の返送率を見込んだが、9・6%にあたる十七万千世帯分が戻ってきた。返送分の整理や受け取り案内の発送のために三十六人のアルバイトを雇用。個人番号カードの交付要員として約二百人の臨時職員を雇う方針だ。

 富士通総研の榎並利博主席研究員は「都心は一人暮らしが多く昼間いないため、受け取れない人が多い。すぐに制度全体に影響することはないが、年末調整などの手続きに必要となる今年の年末から来年初めまでに周知が進まない場合は混乱も予想される」と語る。

◆多くは3月末まで保管

 住民に個人番号を知らせる通知カードには、プラスチック製でICチップ付きの個人番号カードの交付申請書が付いており、希望者は申請。自治体から交付通知はがきが届いた後、受け取る。

 国は昨年中に通知カードを全世帯に届け、今年1月から個人番号カードの交付を始める計画だった。だが、全国平均で1割の住民が通知カードを受け取っておらず個人番号カードの交付も遅れている。

 郵便局から市区町村に戻された通知カードは、3カ月程度保管される。本人確認ができる書類を持っていけば、役所の窓口で受け取ることができる。

 多くの自治体は原則、3月末まで返送された通知カードを保管することを決めているが、東京都多摩地区で人口が最多の八王子市の担当者は「来年の確定申告からマイナンバーが必要となるため、来年3月まで保管する」と話す。

 

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