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【社会】

安倍首相の靖国参拝訴訟 大阪地裁、差し止め請求を棄却

 安倍晋三首相による二〇一三年十二月の靖国神社参拝は政教分離を定めた憲法に反するとして、国内外の七百六十五人が国と首相、靖国神社に将来の参拝差し止めと一人当たり一万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は二十八日、請求を棄却した。参拝の公私に関する区別や違憲かどうかの判断は示さなかった。

 安倍首相の靖国参拝をめぐる訴訟は東京地裁でも起こされており、判決は初めて。原告側は控訴する方針。

 佐藤哲治裁判長は判決理由で、靖国神社を歴史的経緯から一般の神社とは異なると位置付けた上で「一般人と比べ、首相による参拝は原告らの信教の自由などに大きな影響を及ぼすことは認めることができる」としながらも「神社に参拝する行為自体は他人の信仰や生活に干渉するものではなく、原告に法的利益の侵害があったとはいえない」と判断。

 小泉純一郎元首相の参拝をめぐる〇六年の最高裁判決の判断手法をほぼ踏襲した。

 安倍首相は第二次政権発足から一年の一三年十二月、現職首相として小泉元首相以来約七年ぶりに靖国神社を参拝。公用車を使って訪れ、「内閣総理大臣 安倍晋三」名で献花した。

 原告は二十〜八十代で、大学生や会社員、主婦のほか戦没者の遺族、在日コリアンらも参加。閉廷後の記者会見で、福岡市の僧侶木村真昭さん(65)は「後退どころか、裁判所の存在理由を失わせるようなでたらめな判決だ」と批判した。

 原告側は憲法二〇条の政教分離原則違反を訴え、さらに安倍首相による参拝を「軍国主義を発展させて戦死を美化した神社の役割を承認するもので、憲法九条の改正を目指す姿勢を含めて戦争への準備行為といえる」として、平和的生存権の侵害に当たると主張していた。

 

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