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【社会】

地震被害ルポ ぐにゃり 波打つ道路

 地震発生時、中日新聞東京本社発行の東京中日スポーツの女子ゴルフ担当、月橋文美(あやみ)記者が、女子プロゴルフトーナメント取材のため震源地に近い熊本県大津町にいた。月橋記者が当時の状況を語った。

 熊本市内で知人と食事をし、一人でレンタカーを運転して戻る途中だった。バイパス道を走っていて突然、車が揺れた。

 後ろからぶつけられたのかと思い、車を止めて降りると、片側二車線の道路がぐにゃぐにゃと波打っていた。周囲でも車を止めている人たちが、どうしていいか分からないという顔をしていた。パニック状態を起こしどこかへ走り去ってしまう人もいた。

 落ち着いてから再び車でしばらく走り、近くのコンビニエンスストアに入った。商品が散乱した店内で、男性店員二人がぼうぜんと立ち尽くしていた。そこから宿舎のホテルまでは八キロほどだったが、鉄道の踏切が下りたままで渡れない所もあり、かなり大回りして戻った。

 その間、市内で火災や建物の倒壊、瓦屋根が落ちたりなどの様子は見えなかった。何軒かのビジネスホテルの前では大勢の人が外に出ていた。

 救急車などのサイレン音も聞こえなかったが、自治体の防災放送のようなものが流れていた。

 ホテルに戻り、六階の自分の部屋に入ると、湯飲みセットが転がっていた。別の部屋では、ユニットバスの下水が逆噴射したという話も聞いた。宿泊客の中には、部屋に入るのが怖いと、フロントでじっとしている人もいた。 (月橋文美)

 

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