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【社会】

都議政活費8億4895万円 領収書黒塗り 検証に壁 15年度報告

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 東京都議会は十日、二〇一五年度に政務活動費(政活費)として税金から支給された八億九千百六十万円のうち、95%の八億四千八百九十五万円を都議の調査研究に充てたとする収支報告を明らかにした。舛添要一前知事の辞職で「政治とカネ」に厳しい目が向けられる中、支出先が都議本人の場合でも、個人情報を理由に領収書の氏名が黒塗りにされるなど、使途の妥当性を検証できないケースも目立つ。

 都議の政活費は一人当たり月六十万円で、全国の地方議会で最高額。事務職員に支払う給与などの人件費や広報紙発行費などに充てられており、主要四会派のうち最大会派の自民党が三億九千二百六十四万円、公明党が一億三千五百九万円、共産党が一億二千百七十九万円、民主党(現都議会民進党)が一億七百九十八万円を支出した。

 十日公開された領収書の写しなどによると、自民党都議九人は、本人や家族らが所有する物件に置いた事務所を都議会自民党に貸し出す形で、政活費から賃料として毎月二万五千〜二十万円を受け取っていた。

 都議会は資産形成との誤解を与えるとして、都議の自己所有物件の賃料に政活費を充てることを認めていないが、会派の地域支部として賃貸借契約を結ぶことで、政活費を充当できる「抜け道」にしていた。

 ほかに自民と公明は、業界団体などの新年会への「会費」支出も目立ち、同じ日に八件の会合をはしごした自民都議も。都議会の自主ルールで一人三千円が上限とされる会議の弁当代として、自民は老舗の日本料理店から一個二千百六十円のすき焼き弁当を五十六人分購入し、政活費から十二万九百六十円を支払ったケースもあった。

<政務活動費> 地方議員報酬とは別に、調査研究に必要な経費として会派や議員に支給される。2012年に法改正で政務活動費の名称になった。額などは各自治体が条例で定める。都議会は議員1人当たり月額60万円で、全国の地方議会で最高額。導入当初は領収書を公開する自治体はほとんどなく、使途が不透明だとして各地で住民監査請求や訴訟が起こされ、返還命令が相次いだ。「第二の報酬」と指摘され、うその日帰り出張を計上した元兵庫県議のケースは刑事事件にまで発展。兵庫県議会や大阪府議会などはホームページで領収書を公開している。

 

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