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【社会】

横浜・病院中毒死 「ヂアミトール」混入か 界面活性剤含む消毒液

点滴に異物を混入された入院患者が死亡した事件が起きた大口病院=27日、横浜市神奈川区で、本社ヘリ「あさづる」から

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 横浜市神奈川区の大口病院で入院患者二人が中毒死した事件で、二人が入院していた四階ナースステーションの保管点滴袋の近くに置かれていた、界面活性剤を含む消毒液は「ヂアミトール」の商品名で医療機関で広く使われている消毒液であることが、捜査関係者への取材で分かった。神奈川県警は現場から空のボトル三本を押収。中毒死の原因となった界面活性剤が、三本のいずれかから点滴に混入された疑いもあるとみて調べている。

 ステーションに残っていた未使用の点滴袋五十個のうち十個ほどに、ゴム栓を封するシールに針で刺したような小さな穴が開いていたことも判明。穴は中毒死した二人以外の名前が書かれた点滴袋にもあった。

 ヂアミトールは医療用器具の殺菌のほか、手の消毒や手術の際の皮膚の殺菌などにも使われる。色はほぼ透明で、点滴に混入しても分かりにくいとみられる。濃度が薄くそのまま使える製品と、使用時に濃度を薄めて使うものがある。劇薬指定はされておらず、一般でも購入は可能。

 捜査関係者によると、四階の同じ部屋で中毒死した西川惣蔵(そうぞう)さん(88)と八巻(やまき)信雄さん(88)の遺体と、八巻さんの点滴袋の残留物からは、いずれも界面活性剤が検出された。

 西川さんと八巻さんに投与された点滴は十七日午前十時ごろ、病院一階の薬剤部から四階のステーションに運ばれた。同日から三連休だったため、三日分が無施錠で保管されていた。西川さんは十八日午前十時ごろ、八巻さんは十九日午後十時ごろに最後の点滴の交換を受けた。

 県警は点滴がステーションに運ばれた十七日午前十時から、西川さんの点滴が最後に交換されるまでの二十四時間内に犯行があった可能性が高いとみている。

 ヂアミトールは過去に、濃度の濃い製品が薄められずに手術に使われ、患者が顔などにやけどをするなどの医療事故も起きている。商品には「経口投与しない」との注意書きが書かれており、ある薬剤師は「医療従事者なら点滴すれば死ぬかもしれないことは分かると思う」と話している。

 

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