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【社会】

棋士対局中のスマホ持ち禁 将棋連盟が導入

スマートフォンでパソコンを遠隔操作し将棋ソフトを利用することが懸念されている

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 日本将棋連盟は五日、プロ棋士の対局時に、スマートフォンや携帯電話の持ち込みを禁止する内規を十二月十四日から導入すると発表した。将棋ソフトの実力が飛躍的に向上したことを受け、有効な手を調べる不正を防止するために対策が必要と判断した。

 東京の将棋会館(渋谷区)と関西将棋会館(大阪市)で行われる女流棋戦を含めた全公式戦が対象。対局者は電子機器をロッカーに預けることが定められ、対局中の使用が発覚すれば除名を含めた処分の対象になる。将棋会館の敷地外に出ることも禁じられた。

 タイトル戦でも主催者と協議の上で順次導入する方針で、今月十五日に開幕する竜王戦七番勝負でも、対局場への持ち込み禁止の措置が取られる。これまで特に制限はなく、「対局中は電源を切っておく」という暗黙の了解しかなかった。

 棋士と将棋ソフトが対戦する「電王戦」で棋士が負け越すなど、ソフトの進化が規制の背景にある。人間が思い付かない手を示すことも多く、研究にソフトを用いる棋士も少なくない。

 スマホを用いれば、自宅のパソコンを遠隔操作して有効な指し手を調べることも可能で、若手を中心に「対局相手が頻繁に席を外すと疑念がわく」「何らかの対策を設けてほしい」といった声が上がっていた。

 連盟は先月下旬、約六十人の棋士が参加した月例報告会で意向調査を実施。規制への賛同者が大半を占めた。「気分転換の外出は認めてほしい」との声も出たが、「やる以上は厳しい規制を」との意見を尊重し、内規に外出禁止や罰則を盛り込んだ。

 常務理事の島朗九段は「不正が発覚した例はないが、ソフトは年々進歩しており、万が一のことがあってからでは遅い。規制するのは気が進まないが、これも時代の流れ」と話した。 (樋口薫)

 

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