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【社会】

雷・突風・ひょう…撮り続け 茨城の写真家「防災役立てば」

自身の作品を持つ青木豊さん

写真

 雷や突風、ひょうといった激しい気象現象を追い掛け、空を撮り続けているフリーの写真家がいる。茨城県筑西市の青木豊さん(48)。撮影した写真はテレビ番組や雑誌で紹介されることもある。近年は豪雨などの気象災害が相次いでおり「記録を残すことで防災や減災にも役立てば」と願っている。

 市内の写真店で生まれ育った。家業を継いだが、カメラがフィルムからデジタルに転換する時代の波に乗りきれず、経営不振に。三十七歳で店を畳み、食品工場で派遣社員として働き始めた。

 四十歳の頃だった。雷が鳴り響く夏の夜、興味本位でカメラを持ち出し自宅の窓からシャッターを押すと、夜空にくっきり稲妻が写っていた。「人生を変える一枚」だ。これがきっかけで雷の撮影にのめり込むように。独学で気象を学びながら試行錯誤で撮影のコツを身につけ、四十四歳で気象現象を追う専門の写真家「ストームチェイサー」として活動を始めた。

 主な撮影場所は自宅から半径約三十キロにある茨城、栃木、群馬、埼玉各県の田園地帯。インターネットで集めた気象情報を頼りに雷などが発生しそうな地点を割り出し、車で現場へ向かう。「待ってなんぼ。七対三の割合で空振りの方が多い」

 二〇一二年九月に茨城県で激しい雷雨が発生した際には、渦巻く雲から稲妻が枝分かれして落ちる様子をカメラに収めた。写真はテレビ番組や雑誌で取り上げられた。

 気象現象を追う傍ら、ガソリン代などの資金を稼ぐためパチンコ店で働く。「虹と雷を同時に撮るのが目標。写真家の意地として、どれだけ苦労してでも撮りたい」。理想の一枚を追い求めて空を見続けている。

 

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