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【社会】

ファミマ店員過労死訴訟で和解 残業210時間、遺族に4300万円

 コンビニ大手「ファミリーマート」(東京)の店舗で働いていた大阪府の男性=当時(62)=が二〇一三年に死亡したのは月二百十時間を超える残業による過労が原因として、遺族が同社と店舗経営者に計約五千八百万円の損害賠償を求めた訴訟が大阪地裁(福田修久(のぶひさ)裁判長)で和解した。同社と経営者が解決金四千三百万円を支払う。和解は二十二日付。

 和解条項には同社が遺憾の意を表明し、経営者が謝罪するとの内容が盛り込まれた。遺族側弁護団は、同社と直接の雇用関係にないフランチャイズ加盟店の従業員との間で和解が成立した点を画期的と評価し「社会全体で労働環境の在り方を問うべきだ」と強調している。

 原告で男性の妻(66)は「和解をきっかけに、会社が労働環境の改善に向け指導をするよう願っている。家族思いで真面目だった主人はもう帰ってきません。犠牲者を二度と出さないでほしい」とコメントしている。

 訴状によると、男性は一一年から、大阪府大東市のファミリーマートのフランチャイズ加盟店で勤務。一二年以降は、経営者から同府門真市の店舗との掛け持ち勤務を命じられた。同年四月からの勤務時間は平日が午後九時から翌日正午まで、土日は午後九時から翌日午前六〜九時までで、休憩時間はなく、休日もほとんどなかった。

 男性は同年十二月二十一日、勤務中に意識を失い脚立から転落。頭を強く打ち、病院に搬送された。その後、一三年一月六日に死亡した。転落前の六カ月間は時間外労働が一カ月当たり二百十八〜二百五十四時間に上っており、遺族側は長時間労働が原因で意識を失ったと主張していた。

 ファミリーマートは「加盟店が労働法規を守るよう今後も指導を行う」とコメントしている。

 

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