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【社会】

五輪会場見直し論が再び? 今度はゴルフめぐり

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 二〇二〇年東京五輪を巡り、今度はゴルフ会場を見直すべきだとの声が上がった。きっかけは大会組織委員会の森喜朗会長の発言。四日の仕事始めに、決定済みの霞ケ関カンツリー倶楽部(埼玉県川越市)について「交通面や暑さ対策などを含めしっかり考えていこう」と課題を話した。ジャーナリストらの有志団体は十一日、都内への変更を求める会見を開き、地元の川越市の担当者は困惑している。 (唐沢裕亮)

 「都心から車で一時間半以上かかるのは選手や観客への負担が大きい」「夏は高温で、多くの熱中症患者が出たら対応できるのか」

 評論家の大宅映子さんや松沢成文(しげふみ)参院議員らの有志団体「日本ゴルフ改革会議」は十一日、都庁で会見。森会長の発言を受け「選手村から近く、アクセスも良い」として、都立の若洲ゴルフリンクス(江東区)に変更するよう訴えた。近く、組織委に申し入れる。

 団体によると、五輪のゴルフ競技には約二万五千人の観客が想定され、霞ケ関では「警備、輸送の経費が膨大にかかる」という。また「女性は正会員になれず、原則、日曜日にプレーできない」とも主張し、五輪憲章の理念にかなうのか疑問を呈した。

 民間の霞ケ関カンツリー倶楽部は三十六ホールなのに対し、若洲は十八ホール。昨夏のリオデジャネイロ五輪は十八ホールのゴルフ場で開催された。

◆組織委広報は否定「考えてない」

 東京五輪のゴルフ会場を巡っては、都などでつくる大会招致委員会が二〇一二年二月、「若洲」をゴルフ会場とする申請ファイルを国際オリンピック委員会(IOC)に提出。立候補都市が三つに絞られた一三年一月の立候補ファイルで「霞ケ関」に変わった。

 一四年十月の参院文教科学委員会で、理由を質問された下村博文・文部科学相(当時)は、都が日本ゴルフ協会に意見集約を依頼し、協会の有識者会議を経て変更されたと説明した。

 組織委によると、森会長は今月四日、仕事始めのあいさつで、霞ケ関について「交通面や暑さ対策などを含めしっかり考えていこう」などと発言したが、広報担当者は「会場の見直しは考えていない」としている。 (石井紀代美)

◆開催地・川越 「これまで通り準備」

 霞ケ関カンツリー倶楽部での準備を進める川越市オリンピック大会室の前島和行担当部長は「大会組織委員会による正式な検討ではないので、これまで通り準備を進める」と困惑気味に語った。

 十一日の日本ゴルフ改革会議の記者会見はインターネットで中継され、前島担当部長ら五人が見守った。

 市は既に会場周辺の市道の整備などに着手。蔵造りの町並みで知られる「小江戸・川越」をPRする外国人向けのプロモーションビデオを制作したり、元五輪選手を招いたイベントを重ねたりして、機運を盛り上げている。 (中里宏)

 

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