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【社会】

都作成の「ヘルプマーク」を全国区へ 国、東京五輪向け検討

ヘルプマークは、かばんなどにつけ支援が必要なことを知らせる

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 外見からは障害があると分かりにくい人が周囲に支援を求めやすいよう東京都が作った「ヘルプマーク」が、二〇二〇年東京五輪・パラリンピックに向けた国の案内用図記号の見直し議論の対象に入った。日本工業規格(JIS)の図記号に加えるかどうかを経済産業省の有識者委員会が検討中で、七月ごろ正式決定する。追加されれば、国内統一マークとして全国的な普及が期待される。 (奥野斐)

 ヘルプマークは、義足や人工関節、内臓の機能障害(内部障害)、難病の人らが必要な援助や配慮を得やすくなるよう一二年十月に都が作った。軟らかい樹脂製で、ベルトでかばんなどに付け、裏にシールを貼って自分の障害や助けてほしいことを書き込める。都営の地下鉄やバスの営業所などで無料で配っている。

 都は他県にも活用を呼び掛け、既に京都や青森など少なくとも五府県が導入。昨年四月の障害者差別解消法の施行後は問い合わせも増え、今年は神奈川、岐阜、大阪も配布を始める予定だ。

 障害者のためのマークはさまざま。それぞれに誕生のいきさつもあって、これまで統一的なマークを定めることは難しかったが、二〇年東京五輪・パラが大きなきっかけになった。

 ヘルプマークの広域的な普及を求める都や障害者団体からの要望もあり、経産省は、大会で訪れる外国人に分かりやすいよう案内用図記号を変更するのに合わせ、ヘルプマークの追加を検討することにした。本来はトイレやエレベーターなど施設を表す図記号が対象だが、それに類する記号として扱う。有識者委が一六年度中に方針をまとめる。

 都の下川明美・共生社会推進担当課長は「障害がある人もない人も尊重し合って生きる社会を目指し、ヘルプマークがツールの一つになるよう、今後も発信していきたい」と話した。

◆12年 人工関節の都議提案

 「外見から障害者と分からない人は、日常生活でさまざまな不便を強いられている。統一マークを作り、理解促進を」。ヘルプマークは2012年、右脚に人工股関節を入れる山加朱美(やまかあけみ)都議(63)=自民=の提案から生まれた。

 デザインは、サントリーの緑茶飲料「伊右衛門」などの広告で知られるアートディレクターで、博報堂デザイン社長の永井一史さん(55)が手掛けた。製品化にはプロダクトデザイナーの柴田文江さん(51)も参加。

 永井さんは「道路標識のように、見ただけでコミュニケーションできるデザインを」と発信力のある赤をベースに、白の十字とハートを組み合わせた。助けが必要だと周囲が直観的に把握し、すぐに行動に結び付くようにしたという。

 

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