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【社会】

法相、共謀罪「国連条約の範囲内で」 「テロ対策」説明に矛盾

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 「共謀罪」と同じ趣旨で政府が創設を目指す「テロ等準備罪」の対象について、金田勝年法相は十四日の衆院予算委員会で、国連の国際組織犯罪防止条約が求める以上のテロ対策は含まないとの認識を示した。条約はマネーロンダリング(資金洗浄)などの組織犯罪を処罰対象とし、政治的、宗教的な目的のテロは含んでおらず、政府が主張する「テロ対策」にはならない可能性がある。(山田祐一郎)

 民進党の今井雅人氏が「条約が求めていないテロは法案の対象になるか」と質問。金田氏は「(共謀罪は)条約に必要な法整備として設けるので、条約の担保という目的を離れて立案することは考えていない。これ(対象)には入らない」と述べた。

 条約は「金銭的利益その他の物質的利益を得ることに直接、間接に関連する目的」で、重大な犯罪行為に合意(共謀)することの処罰を求めている。こうした目的に関わるテロ行為は対象に含まれる。

 国連の担当事務局が作った条約の「立法ガイド」は「児童ポルノなど金銭的でない目的の犯罪を対象とすることが可能となるよう、広く解釈されるべきだ」とする一方、「イデオロギーなど純粋に非物質的な目的」は共謀罪の対象とすることを求められていないと説明。政府は二〇〇五年の共謀罪法案の審議でも「(犯罪目的が)宗教的、政治的なものは除外される」との見解を示した。

 テロに国際法上の定義はないが、日本は特定秘密保護法で「政治上の主義主張に基づいて国家や他人に強要し、人を殺傷し、重要な施設などを破壊する行為」と規定。条約が求める対象とは異なる。

 今井氏は金田氏の答弁に「(法案は)テロ対策ではない。テロをカバーしないなら『テロ等』という名前を付けることは粉飾で、印象操作だ」と批判した。

 

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