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【社会】

性質一変なら「普通の団体」も処罰 「共謀罪」政府統一見解 

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 「共謀罪」と同じ趣旨で政府が創設を目指す「テロ等準備罪」について、法務省は十六日、衆院予算委員会理事懇談会で、普通の団体が性質を一変させた場合も、処罰対象の「組織的犯罪集団」になり得るという政府統一見解を示した。政府は東京五輪・パラリンピックのテロ対策を強調しているが、テロ組織や暴力団などに限らず、市民団体や労組、会社なども対象となり得ることを事実上認めた形だ。 (山田祐一郎、我那覇圭)

 法務省はこの日、「組織的犯罪集団」の定義について、「結合の目的が犯罪を実行することにある団体という趣旨で検討している」と説明。「もともと正当な活動を行っていた団体についても、目的が犯罪を実行することに一変したと認められる場合には、組織的犯罪集団に当たり得る」との考えを示した。例えば、基地建設反対の市民団体が工事車両を止めようと座り込みを決めれば、捜査機関が組織的威力業務妨害が目的の組織的犯罪集団と恣意(しい)的に認定する懸念がある。

 安倍晋三首相はこれまで「一般市民が対象となることがあり得ないよう検討している」と説明。法務省の林真琴(まこと)刑事局長も一月三十一日の参院予算委員会で「そもそもの結合の目的が犯罪の実行である団体に限られる。普通の団体は除外される」と答弁していた。

 一方、金田勝年法相は二月二日の衆院予算委員会で、普通の団体でも、犯罪を反復継続するなど性質が変わったと認められた場合に処罰対象となる可能性を否定しなかった。安倍首相や刑事局長と見解が分かれたため、民進党が政府の統一見解を求めていた。

 日弁連共謀罪法案対策本部事務局長の山下幸夫弁護士は「犯罪行為を反復継続していなくても、一度でも犯罪に合意すれば、性質が一変したと判断され、組織的犯罪集団と認定される可能性がある」と指摘する。

 

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