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【社会】

一票の不平等 衆院の最大格差1.956倍に

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 衆院選挙区画定審議会(区割り審、会長・小早川光郎成蹊大客員教授)は十九日、小選挙区定数を「〇増六減」し「一票の格差」を縮小する区割り改定案を安倍晋三首相に勧告した。定数一減対象の六県を含む十九都道府県の九十七選挙区が対象。改定基準とした二〇一五年国勢調査の日本国民人口での最大格差は、最多の神奈川16区と最少の鳥取2区の間の一・九五六倍。現行の二・一七六倍から大幅に縮まり、最高裁が「違憲状態」と判断した一四年衆院選の二・一三倍を下回る見通しとなった。

 勧告を受け首相は「内閣として直ちに国会に報告し、勧告に基づき速やかに必要な法制上の措置を講じる」と述べた。解散権は一定期間、事実上制約を受ける。定数一減は青森、岩手、三重、奈良、熊本、鹿児島の六県。

 区割り勧告は一三年以来。一九九四年の衆院小選挙区制導入後、改定は三回目となる。現行二百九十五選挙区の約三分の一が見直される過去最大の改定。一五年国勢調査で二倍以上の選挙区は三十二あったがゼロになった。二〇年見込み人口で最多の東京22区と最少の鳥取1区の格差は一・九九九倍となる。しかし、格差が二倍近くある選挙区は首都圏を中心に依然として多く、「一票の不平等」が解消されたとは言えない。

 区割り審は定数一減の六県のほか、二〇年見込み人口で最少選挙区に設定した鳥取1区より人口が少ないか、二倍以上の選挙区がある十三都道府県について改定した。別々の選挙区に分割された市区町村の数は八十八から百五に増えた。

 政府は勧告内容と、比例代表の東北、北関東、近畿、九州の各ブロックで定数一減を反映した公選法改正案を五月の大型連休後にも国会に提出し、今国会中の成立を目指す。改正法の公布後、一カ月の周知期間を経た七月ごろに新たな区割りが施行される見通しだ。

 小選挙区は定数二九五が二八九に、比例代表は一八〇が一七六となる。

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◆首都圏 新たに18市区分割

 関東地方では東京、神奈川、千葉、埼玉の四都県の三十七選挙区が区割り改定の対象に盛り込まれた。そのうち東京、神奈川、埼玉の三都県で、新たに十八の市区が区割りによって分割される。中でも、東京二十三区は、分割自治体が五から十四に急増する。

 改定案によると、東京都は二十五選挙区のうち二十一で線引きが変わる。東京二十三区では、港、新宿、台東、品川、目黒、中野、杉並、豊島、板橋が新たに分割される。

 千代田、港、新宿の三区で構成する東京1区は、港、新宿の両区の一部を、隣接する東京2区(文京区など)、10区(豊島区など)に移す。現在、二・〇七一倍と全国で二番目に格差が大きい東京3区(品川、大田区など)は、線引きを変更して二倍未満の一・八七五倍になる。

 東京都の多摩地域では、八王子、多摩、稲城の三市が新たに分割される。

 神奈川県は八選挙区で線引きが変わる。座間市は現在の13区(大和市など)から、北部地域が16区(相模原市など)に編入され、市に初めて二つの選挙区ができる。

 16区は選挙区が広がったことで全国最大の人口(約五十五万四千五百人)となったものの、格差は一・九五六倍に収めた。

 千葉4区(船橋市)は一部が、千葉13区(鎌ケ谷市など)に移る。

 埼玉県では、十五選挙区のうち六選挙区を見直す。さいたま市東側の1区(浦和区など)と西側の5区(大宮区など)の線引きを変更。見沼区の一部を1区から5区に移す。このほか区割りによって川口、越谷両市が分割される。

 

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