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【社会】

森林除染「竹林」に偽装 単価10倍、1200万円不正か

(上)昨年3月提出の工事完了報告書に添付された写真。竹林を偽装するため、短く切った竹が置かれていた(下)「偽装竹林」と同じ場所。今年4月、記者が確認すると、竹の切り株はまったくなかった=福島市松川町で(片山夏子撮影)

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 福島の原発事故に伴う福島市の除染事業で、下請け企業の一部が、通常の森林除染を工事単価が十倍となる竹林で作業したように装っていたことが、市や元請けの共同企業体(JV)への取材で分かった。市は偽装に気づかず竹林の工事単価で除染費用を支払った。業者側は約千二百万円を不正に受け取った可能性がある。下請け作業員からの内部告発を受け、市とJVは調査している。 (片山夏子)

 JVなどによると、現場は同市松川町にあり、晃(ひかり)建設、古俣工務店、ノオコー建設(いずれも福島市)の三社JVが受注した。JVは二〇一四年九月〜昨年三月、住宅から約二十メートル以内にある森林計約十八万五千平方メートルを除染し、計約六億二千万円の支払いを受けた。問題の現場はそのうちの約二千六百平方メートル。

 市の森林除染に対する発注単価は一平方メートル当たり五百円強。竹林は密生していて立ち入りが難しかったり、そのままでは落ち葉が除去できなかったりするため、間伐や切った竹の処分など手間がかかり約四千六百円が上乗せされ、約十倍の単価が設定されている。

 三次下請けだったゼルテック東北(福島市、三月に閉鎖)の作業員は、落ち葉などを除去した森林の地面に短く切った竹を並べ、竹林だったように装う写真を撮影。JVはこの写真を使った工事完了報告書を市に提出していた。本紙は写真の現場を確認したが、竹の切り株はなかった。

 市への内部告発は昨年十一月。JVの工事責任者によると、JVは告発後に写真偽装に気づいた。責任者は取材に、下請けの写真偽装を認め、「市から約二千六百平方メートルは竹林ではなかったのではないかと指摘されている」と話す。

 市の除染企画課の担当者は「全ての現場を確認するのは困難で、業者からの報告を信頼し、書面で確認した。対応を協議している」とした。

<JVの工事責任者の話> 管理が不適切で、偽装写真を提出してしまった。それを基に市が竹林と判断したのなら、過剰請求であることを認めざるを得ない。

<ゼルテック東北元社長の話> 竹が全くなかったのではなく写真の担当者が誇張した。JVに報告する際、偽装写真を削除するよう社内で指示したが、一部の写真が上がってしまった。

<森林除染> 福島市は2011年秋から、住宅地などの除染を実施。住宅から約20メートル以内の森林も生活圏森林として除染している。市は1平方メートルの中にチェーンソーを使わないと切れない太さの竹が4本以上あると、竹林に認定している。

 

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