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【社会】

国内最古の全身人骨 石垣島の遺跡 2万7000年前

白保竿根田原洞穴遺跡で見つかった約2万7000年前のものとみられる人骨=沖縄県立埋蔵文化財センター提供

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 沖縄県・石垣島(石垣市)の「白保竿根田原(しらほさおねたばる)洞穴遺跡」で二〇一六年までの調査で見つかった旧石器時代の人骨が、全身骨格がほぼ残った人骨としては国内最古の約二万七千年前のものとみられることが分かった。同県立埋蔵文化財センター(西原町)が十九日発表した。人為的に安置されていたとして、旧石器時代に人を葬る思想があったことをうかがわせ「墓域を初めて確認した」と説明している。

 これまで最古とされていたのは、沖縄本島南部で発見された「港川人(みなとがわじん)」の約二万二千年前。同センターの金城亀信所長は十九日の会見で「日本の人類史に新たな一ページを刻むことができる重要な発見だ」とした。

 少なくとも十九体分以上の骨があることも分かり、旧石器時代の人骨発掘としては「世界最大級」(同センター)という。全身人骨は高齢の男性とされ推定身長約一メートル六五で「港川人」より十センチ程度高かったといい、虫歯のような痕もあった。

 同センターは、地中に埋葬せずに風化させる「風葬」の可能性に言及。生活の痕跡は見られず「死者を葬る場所と生活の場所が分かれていた」と指摘する。

 全身人骨が地上の狭い岩の間に、あおむけの姿勢で、膝を胸の前に、肘は両手が顔の近くになるように折り曲げられていたとし、ほかの遺骨も同様だった可能性があるとしている。

 全身人骨などは二十〜二十八日、同センターで一般公開される。

<白保竿根田原(しらほさおねたばる)洞穴遺跡> 沖縄県石垣市(石垣島)にある遺跡。海岸から約800メートルで、標高30〜40メートルに位置している。新石垣空港の建設に伴う調査で見つかり、これまで1000点以上の人骨片が出土している。19体分以上あるとみられ、旧石器時代の遺跡としては世界でも最大級という。人骨の他には、動物の牙で作ったアクセサリーとみられる約4000年前の骨製品などが出土。遺跡の中心部は空港内に残されている。

 

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