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【社会】

羽田新ルート 同時着陸の安全基準なし ニアミス表示の可能性

 二〇二〇年東京五輪・パラリンピックまでに羽田空港の発着枠を大幅に拡大するため、都心上空を通過するルートを新たに設定、二機が同時に着陸できる飛行方式が採用されるが、この方式は国際的な安全基準が確立されていないことが政府関係者への取材で分かった。旋回時の二機の位置関係によっては警報装置がニアミスと判断し、着陸がやり直しとなる可能性がある。 

 国は本年度中に安全性の検証をした上で、新方式のための基準を策定する方針。ただ、国の検証結果次第ではルートが変更となる可能性もある。

 既に新ルートに同意した地元自治体には説明しておらず、周辺住民からは反発する声も上がっている。

 安全基準がないのは、南風の際、都心上空を南方向に直進しながら降下する方式。二機が同時に衛星利用測位システム(GPS)のデータを利用する世界初の方式で「ダブルRNAV(アールナブ)」と呼ばれる。

 二機は直進降下する前に、関東上空に東側から進入後、左旋回する。関係者によると、旋回中に一方の機がもう一方の前に見えるような位置関係になると、機体に搭載された航空機衝突防止装置(TCAS)がニアミスと判断して警報が鳴る恐れがある。この場合、着陸継続は不可能。

 ダブルRNAVは、国際民間航空機関(ICAO)の安全基準がないため、初導入する日本が独自に安全性を検証し、基準を策定しなければならない。

 国土交通省は近く、航空局の職員や管制官、航空会社のパイロットらによる組織を設置、安全性の検証に入る方針。異常接近や気象急変などのリスクを洗い出し、回避・低減する方策を検討する。その上で、管制官が監視を始めるタイミングや、気象条件への対応などの運用基準を策定する。飛行検査機を複数使った検証も実施する。

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