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【社会】

食フェス企画会社 1.3億円集め破綻 出店料戻らず被害者の会結成

「グルメンピック」のサイト画面

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 食のイベント「グルメンピック2017」を開くとしていたイベント企画会社「大東物産」(東京都中野区)が二月、全国の飲食店から出店料を集めたにもかかわらず、イベントを開かないまま破綻した。集めた一億三千万円は返されず、出店者は被害者の会を結成。損害賠償請求訴訟などで関係者の責任を追及する構えを見せている。 (藤川大樹)

 イベントの資料によると、グルメンピックは各地の飲食店がブースを設け、飲食物を提供。来場者の投票で金・銀・銅の各メダルを決定する企画だった。調布市の味の素スタジアムと大阪市此花区の舞洲(まいしま)スポーツアイランドの二会場で二月に開くとし、東京では十日間で五十万人以上、大阪では八日間で二十万人以上の人出を見込んでいた。

 大東物産は昨年七月下旬、インターネットの飲食店サイトに掲載されている店などにパンフレットを送り「日本最大級の食フェスに!」「有名芸能人をステージゲストに誘致」といったキャッチフレーズで出店者を募った。東京、神奈川、愛知など全国四十六都道府県の五百店超が応募したが、同社は開催直前の一月中旬、延期の通知を出店者に送付。二月二十日、東京地裁に自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けた。

 被害者の会弁護団によると、破産管財人は、出店者から集めた一億三千六百万円のうち、返却したのは五百万円と説明。大東物産側は当初から会計帳簿を作成しておらず、関係者間の連絡記録を破棄しており、資金の流れや資産の所在を把握できないという。

 出店を予定していた千葉県松戸市のお好み焼き店の女性(27)は「『千葉県代表』という言葉で誘われ、二十万円の出店料を払った。イベントのために特別メニューも開発した。会社のやり方は詐欺と言ってもおかしくない」と憤った。

◆ブームだけど…大規模開催 高い壁

 「食フェス」などと呼ばれる、食をテーマにしたイベントは近年ブームが続き、全国各地で開かれている。一般社団法人「日本イベント産業振興協会」(東京)が昨年五月、三百二十九人を対象にしたアンケートでは、三人に一人が「イベントに行ったことがある」と回答。交通費などを含め、一人当たり平均五千七百円超を支出しており、経済効果は小さくない。

 都内のイベント企画会社の代表者によると、一九九四年に開業した「新横浜ラーメン博物館」(横浜市)がヒットし、「食による集客」が注目された。屋内施設型のフードテーマパークのブームが一段落すると、二〇〇六年に始まったB級ご当地グルメの王座を決める「B−1グランプリ」など、屋外イベントが相次いで開かれるようになった。

 出店者にとっては、通常より多くの売り上げを見込める好機。だが、この企画会社代表者は「広告代理店やイベント会社が、いきなり開けるものではない。実績のない会社が大きな会場を借りて、大規模なイベントを開こうとするのは無理がある」とくぎを刺した。

 

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