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【社会】

小池知事、豊洲移転固める 築地跡地は貸し出し 都議選前に表明へ

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 東京都の築地市場(中央区)の豊洲市場(江東区)への移転問題で、小池百合子知事が豊洲市場に移転する方針を固めたことが関係者への取材で分かった。築地市場用地は売却せず民間に貸し出し、食文化の施設を造るなどして「築地ブランド」の活用を検討する。二十三日の都議選告示前に、基本的な方針を示す見通し。

 昨年八月の知事就任以降、最大の懸案が前進する。ただ、汚染を環境基準以下にする「無害化」の約束は達成できず、移転延期によって市場業者への補償など巨額の支出が必要になった。今回の移転方針が、都議選で有権者の判断にどう影響を与えるのか注目される。

 移転方針を固めた背景に(1)豊洲の土壌や地下水の汚染が地上部に影響を与えない上、追加の安全対策がまとまった(2)築地で営業しながらの再整備が困難と判明(3)築地跡地を民間に貸し出すことで賃料収入が見込め、豊洲を安定的に運営する見通しがついた−などがあるとみられる。

 小池知事は十七日、築地市場を訪問。石原慎太郎知事時代に都が目指した無害化が達成できていないとして、市場業者に「約束を守れていない」と陳謝した。移転は明言しなかったが、「基本的な方針を詰めていきたい」と述べた。

 小池知事はこれまで、市場の「安心・安全」、将来にわたって経営できるかの「経済性」、「築地ブランド」の維持の三点を重視してきたが、いずれの条件についても、豊洲移転へ向けた環境が整ってきた。

 汚染問題を巡っては、地下空間の床面にコンクリートを敷くなど追加対策の有効性を、都の「市場のあり方戦略本部」が十六日に確認。地下水に残る汚染は、地下水位を管理するシステムで排水を続け、改善を図るとの見解を示した。

 豊洲開業時に発生する年間二十一億円の赤字など収支の懸念については、当初計画通りに築地跡地を売却せず、民間に貸し出して年間百六十億円の賃料を見込めるとの試算を、同戦略本部が十五日にまとめた。

 また移転後の築地の活用については、商業施設や観光拠点など「食のテーマパーク」とする案を「市場問題プロジェクトチーム」が五日に示した。

 

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