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【社会】

加計問題 あす前川氏招致 「行政ゆがめられた」「官邸圧力」焦点

 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題で、衆参両院は10日、国会閉会中の審査を行う。最大の論点は、国家戦略特区での学部新設を認める過程で行政がゆがめられたかどうかと、官邸からの圧力の有無だ。審査では、官邸側の働き掛けを「告発」した前川喜平・前文部科学省事務次官が参考人招致される。圧力を否定する政府側出席者は国民の納得のいく説明ができるのか、注目が集まる。 (中沢誠)

 ■文書に「総理の意向」

 昨年秋に内閣府の要請をまとめた文科省の文書には、獣医学部の早期新設は「総理の意向」とする記載がある。文書がつくられた時期を境に、新設に慎重だった文科省は軟化し、昨年十一月に容認に転じた。

 前川氏は今年五月の会見で「担当課から文書について報告を受けた」と発言。加計学園を前提とした「暗黙の共通理解が(省内に)あった」と明かした。

 前川氏は他にも、次官在職中の昨年九月に和泉洋人首相補佐官から官邸に呼ばれ、獣医学部新設の対応を急ぐように直接要請されたことなどを証言している。

 ■萩生田官房副長官

 安倍首相の側近、萩生田光一官房副長官の関与も取り沙汰されている。

 昨年十一月に内閣府から文科省へ送ったメールには、獣医学部の選定条件にあった「獣医学部がない地域」という記述に、萩生田氏が「広域的に」との文言の追加を指示したことが書かれている。これにより、加計学園と競合していた京都産業大学は、隣接する大阪府に獣医学部があったため申請を断念した。

 萩生田氏と文科省が昨年十一月に面会した際の発言内容をまとめたとされる文書には、獣医学部新設で「総理は『平成三十(二〇一八)年四月開学』とおしりを切っていた」との記述もある。

 ■土壇場の条件追加

 特区手続きの公平性、妥当性がゆがめられた可能性はあるのか。

 安倍政権は二年前、獣医師の需要など学部新設を認めるための四条件を設けた。しかし加計学園については、日本獣医師会や獣医学部のある大学関係者は「四条件は満たされておらず、学部新設の根拠が不十分」と指摘する。

 四条件とは別に、「広域的に」「一八年度開学」「一校限り」という選定条件が特区議論の土壇場で追加された経緯も、野党は「ブラックボックスだ」と批判している。

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