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【社会】

「共謀罪」法が施行

 犯罪の合意を処罰する「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法は十一日午前零時に施行された。犯罪実行後の処罰を原則としてきた日本の刑法体系が大きく変わる。政府はテロ集団や暴力団などの「組織的犯罪集団」を対象とするとしているが、捜査機関の恣意(しい)的な運用によって市民団体や労働組合などが処罰や捜査の対象になる余地があり、表現の萎縮を招く懸念がある。

 法務省や警察庁は「共謀罪」法の適正な運用のためとして、六月二十三日付で全国の地検、都道府県警察に留意事項を通達した。しかし「組織的犯罪集団に限定した」「計画だけでなく準備行為がなければ処罰できない」といった、政府が乱用の歯止めと考える要件は曖昧なまま。「一般人が処罰される」「心の中で考えたことが処罰対象となる」などの懸念は残る。

 政府は、二百七十七の対象犯罪を「テロの実行」「薬物」「人身に関する搾取」「その他資金源」「司法妨害」に五分類しているが、「テロの実行」は百十と約四割にすぎない。組織的威力業務妨害や組織的強要など市民団体や労働組合の取り締まりに使われかねない罪が含まれている。政府は、国際組織犯罪防止条約の国内法が整備されたとして十一日にも、国連事務総長に条約締結の受諾書を寄託する。

 

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