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【社会】

上尾・障害者男性放置死 運転手1人で降車補助

 埼玉県上尾市の障害者支援施設「コスモス・アース」で、利用者の男性(19)が送迎用ワゴン車内に取り残され熱中症死したとみられる事故で、普段は運転手ら複数の職員で行っている利用者の降車補助を、事故があった十三日の朝は運転手一人でしていたことが、県への取材で分かった。

 県警は十五日、業務上過失致死容疑で施設を家宅捜索し、関係資料などを押収した。施設側の安全管理に問題がなかったか調べる。

 県によると、施設では通常、利用者が到着すると複数の職員で降車の補助をしている。

 しかし、十三日朝は特別支援学校の生徒の受け入れで職員が対応に追われ、降車補助は運転手一人で行ったという。

 当時、ワゴン車には男性を含め車いすの人など計五人が乗っていた。他の四人が降車した後、最後尾の三列目の席に座っていた男性だけが取り残され、約六時間後の午後三時二十分ごろ、車内で死亡しているのが見つかった。

◆なぜ気付かなかった どれだけ苦しかったか 親族憤り

 死亡した男性(19)の親族の男性が共同通信の取材に応じ「(車内にいることに)なぜ気付かなかったのか。普段から確認がずさんだったのではないか」と、憤りをあらわにした。「本当に純粋で素直で、かわいいやつだった。いつもにこにこしていた」と、突然の悲劇を悔やんだ。家族は皆、憔悴(しょうすい)しているという。

 死亡した男性は厳しい暑さの中、車内に約六時間取り残されたとみられる。親族の男性は事故後、車内でエアコンを止めてみたが、五分も持たなかったという。「本当に暑かった。どれだけ苦しかっただろう」。無念そうにつぶやいた。

 

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