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【社会】

子どもの安全服、ドライバーに見やすく 渋谷・文化服装学院の学生ら取り組み

安全服のサンプルを見ながら、学生にデザインしてもらう取り組みについて話す文化服装学院の吉村とも子専任講師(右)ら=東京都渋谷区で

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 「ファッションを、子どもの交通安全に役立てたいのです」。そんなメールが本紙読者で専門学校講師の吉村とも子さん(40)=東京都日野市=から届いた。吉村さんが勤務する文化服装学院(渋谷区)では、学生が蛍光色の生地や反射材を使い、ドライバーから見えやすい「安全服」の企画・デザインに取り組んでいる。まだなじみが薄い子ども安全服だが、水戸市の小学校で配布されるなど、徐々に広がりを見せている。 (奥野斐)

 蛍光色の生地に反射材を組み合わせた「高視認性安全服」は、道路や工事現場などで使われ、昼夜を問わず遠くからも目立つのが特徴。欧米では就学前後の子どもが通学・通園や課外活動の際に着るなど一般的だ。

 国内ではなじみが薄いが、日本交通安全教育普及協会(千代田区)は、小学校低学年の児童が登下校中に巻き込まれる事故が目立つことなどから、昨年十二月、子ども用の安全服に配置する蛍光色や反射材の割合などの規格を定めた。

 普及の動きも見られ、水戸市では今春、大阪府の繊維メーカーが作った規格の認証ベストが、市内公立校の小学二年生約二千三百人に配られた。

 文化服装学院では、衣服の品質管理や安全性が専門の吉村さんが昨秋の文化祭で安全服を展示したのが、取り組みのきっかけ。同僚の教員が「学生たちの課題に」と提案し、規格の普及に携わる「ニッセンケン品質評価センター」(台東区)と組んで、学生の安全服作りが始まった。

 学院のファッション工科基礎科の一年生有志約百十人は規格に準じた素材を使い、日常的に着やすい服をデザイン。七月四日の学内発表では、レインコートやジャンパー、ワンピースなどが提案され、十一月の文化祭での展示に向けて制作を始めた。

 吉村さんは「学生の柔軟な発想で、子どもや親が喜んで着るものを提案できたら」と話す。

 規格を作った協会の加藤重樹さん(50)は「ドライバーの見過ごしや発見の遅れで、子どもが犠牲になる事故が相次いでいる。事故を防ぎ、加害ドライバーを増やさないためにも広めたい」と、学生たちの取り組みに期待している。

 

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