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【社会】

東海第二再稼働「反対」10「賛成」2 茨城の市町村 本紙アンケート

※国や自治体への取材に基づく

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 首都圏で唯一の原発である日本原子力発電東海第二原発の原子力規制委員会の審査が大詰めを迎える中、本紙が県内四十四市町村長に再稼働の是非をアンケートしたところ、十人が「反対」、三十一人が「どちらとも言えない」と答えた。首長らが、住民避難や原発の老朽化などを不安視する現状も浮かび上がった。 (山下葉月)

 東海第二は、避難計画の策定が義務付けられる三十キロ圏内(十四市町村)に、全国最多で、他の原発より飛び抜けて多い約九十六万人が生活する。再稼働に向け、規制委は年内にも審査で「適合」と判断する可能性があり、十日に告示された茨城県知事選でも再稼働の是非は大きな争点になっている。

 本紙は六〜七月、各市町村長に再稼働の是非や理由などの回答を求めた。

 再稼働に「反対」と答えた十人の理由を見ると、三十キロ圏に入る大子(だいご)町長は「九十六万人の避難は難しい」と、避難時の混乱や受け入れ先確保などを懸念。東海第二が来年十一月、原子炉等規制法が定める運転期限の四十年を迎えることに、つくば市長は「老朽化や(東日本大震災の)被災ダメージがあり、安全性が担保されない」、潮来(いたこ)市長は「四十年ルールは順守すべきだ」とした。

 「どちらとも言えない」と答えた三十一人の中にも、「市民が納得し、安心できる十分な安全対策が条件になる」(石岡市長)、「十分な安全性の検証が担保されないうちは稼働すべきではない」(取手市長)などと、慎重姿勢を求める首長もいた。

 立地する東海村長は「住民の意思も尊重しつつ判断する」。全域が三十キロ圏で、最多の約二十七万人を抱える水戸市長は「避難計画の策定、安全協定の見直し後、市民の声を十分に考慮し判断する」と答えた。

 「賛成」は二人で、三十キロ圏の常陸大宮市長は「科学的、技術的な見地に立って安全と判断されれば国の責任において再稼働すべきだ」と回答。茨城町長は賛否を記入しなかった。

<日本原子力発電東海第二原発> 1978年11月に営業運転を開始、出力は110万キロワットで東京電力や東北電力管内に供給してきた。原子炉は、東電福島第一原発と同じ沸騰水型。東日本大震災では外部電源を失い、津波に襲われ、非常用発電機の一部が使えなくなったが、残りが作動し、原子炉の冷却を継続できた。

 

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