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【社会】

福島第一、廃炉工程変更を決定 核燃料取り出し3年遅れ

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 政府は二十六日、東京電力福島第一原発の事故収束に向けた中長期ロードマップ(工程表)を改定し、1、2号機のプールに保管中の使用済み核燃料の取り出し開始を三年遅らせ、二〇二三年度とした。1号機では原子炉上部の放射線を遮る巨大なふたが崩落しており、両号機とも作業員の被ばく低減に向けた工事に時間がかかるためだ。

 一一年十二月に策定された工程表の改定は、四回目。プールからの核燃料の取り出し時期は、一五年六月の前回改定でも遅らせており、主要工事の見直しが続く。廃炉完了までに、最大四十年かかるという計画は今回も維持したが、計画通り廃炉を終えられるかは不透明な状況のままだ。

 1号機は原子炉建屋の水素爆発で、格納容器上部にある重さ五百トン超のコンクリート製のふたが崩落。隙間からは、毎時四〇〇ミリシーベルト超の高い放射線が外部に出ている。周辺には今も大量のがれきが積もっている。

 核燃料取り出しでは、作業員が機器の点検などで立ち入らざるを得ない。ふたの隙間からの放射線を遮る難工事を終えない限り、作業員を向かわせられない。

 2号機は、事故当初に汚染蒸気が建屋内に充満。プール周辺の線量が高い。また、損傷が多く、一九年中に上半分を解体する予定の1、2号機排気筒(高さ百二十メートル)が近くにある。解体工事と取り出し作業を同時に進めるのは難しい。

 準備が順調に進む3号機の使用済み核燃料取り出し開始は、現行の一八年度半ばで変更はなかった。

 一方、1〜3号機で溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しは、格納容器の横から穴を開け、水を張らずに作業する「気中工法」を進める予定。圧力容器内のデブリは、上方からの取り出しを目指す。一八年度前半としていた最初に取り出す号機の選定と具体的な工法確定は、一九年度内に遅らせた。取り出し開始目標は二一年内を維持した。 (小川慎一)

 

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