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【社会】

「護憲」どこに託せば

 民進党が希望の党への事実上の合流を決めたことで、自民党を含め衆院選の候補者の多くが改憲に前向きな政党から出馬することになりそうだ。改憲反対の立場で、野党共闘に期待した有権者は投票先を見失う可能性がある。

 民進など野党四党による共闘を求めてきた市民団体の呼び掛け人、山口二郎法政大教授は「民進全員が希望に合流したら、リベラルの立場にある有権者にとって積極的な選択肢はなくなる」と失望感を隠さない。

 希望の党代表の小池百合子東京都知事は「九条にこだわらない改憲」に言及。結党メンバーの細野豪志元環境相は安全保障関連法に基づく集団的自衛権の行使を容認する。山口教授は「現状では安倍政権を倒したい人は希望の党へ、自民も希望の党も嫌な人は共産、社民へとそれぞれの優先順位で投票するしかない」と話す。

 憲法九条を守る立場から野党共闘に期待してきた愛知県原水爆被災者の会の水野秋恵(ときえ)事務局長は「自民と希望の党の政策の違いが分からない。投票先がなく困っているという声は多い」とため息をつく。

 東京大先端科学技術研究センターの牧原出(いづる)教授(政治学)は「現状では小池新党の立ち位置が分からない。リベラル支持者の気持ちが落ち着かないのはよく分かる」と話す。今後、民進の護憲派などが排除される可能性も指摘し、「リベラル派は自力で結集を図るしかない。その結果、一つの核ができるかもしれない。選挙の構図はまだ固まったと言えない」と述べる。

 旧民主党政権で内閣官房参与を務めた劇作家の平田オリザさんは「大事なのはイデオロギーではなく、多様性や対話の大切さを否定しないこと。小池さんと新党がそこを大事にするか見極めたい」と話している。

 

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