東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

「希望」の船出 苦渋の選択 選挙区替え、協定署名に複雑

1次公認候補を発表し、記者会見で質問に答える(左から)民進党の玄葉光一郎氏、希望の党の若狭勝氏、細野豪志氏=3日、東京・永田町の参院議員会館で

写真

 希望の党が三日、発表した衆院選の一次公認候補。代表の小池百合子東京都知事らによる調整が難航し、ようやく発表されたものの、選挙区替えや公認漏れなどに戸惑い、落胆も。安保法制の容認などを盛り込んだ「政策協定書」に署名を迫られた民進党出身者には苦渋の選択となった。 (布施谷航、栗原淳、山本哲正、山田雄之) 

 「戦いに挑むだけ。風に大いに乗りたい」

 神奈川12区で公認が決まった新人の原輝雄さんは、藤沢市役所で開いた記者会見で力を込めた。待ちに待った公認に「新しい風、クリーンな政治を目指す」とほっとした様子で話した。

 ただ、地盤を離れることになる元職らも。民進党では東京都町田市などからなる東京23区で出馬を予定していた元職櫛渕万里さんは千葉市の一部などからなる千葉3区へ移る。三日夕、報道各社にファクスを送り「地元を離れることは断腸の思いだが、国政に戻ることで恩返しさせていただく」と決意をつづった。

 櫛渕さんは一貫して護憲を訴えたリベラル派。「希望の党への参加に対して、厳しいご批判があることは十分承知している」と、複雑な胸の内も記した。

 自由党神奈川県連代表の元職樋高剛さんは、川崎市高津区などからなる神奈川18区で出馬予定だったが、房総半島を選挙区とする千葉12区へ。事務所の担当者は「これまで何をやってきたのだろう、との思いはある」と語りつつ「本人の意思を尊重したい」とおもんぱかった。

 民進党を八月に離党し、希望の党の設立メンバーに名を連ねた前職の木内孝胤さん(比例東京)。地盤としていた東京9区から同8区へ。同区は一九九六年以来、連続で小選挙区当選している自民党都連元会長の石原伸晃さんがいる。取材に「(選挙区替えは)最初はうっ、とつばをのんだが、支持者も目立つ選挙区で良かったと言ってくれる」と強気を見せた。

 民進党出身者には、公認に当たって署名を迫られた政策協定書に、複雑な思いも。協定では、党への資金提供や外国人地方参政権付与への反対など十項目が盛り込まれた。首都圏のある立候補予定者は「自分の政策理念と完全に一致していないが、全体として許容できると思ってサインした」と漏らした。

◆公認漏れ…都内候補予定者は

 民進党から希望の党に公認申請しながら、一次名簿から漏れた立候補予定者は他党からの出馬を模索したり、出馬自体の見送りを検討するなどの決断を迫られている。

 東京14区の新人清水啓史さんは「前原誠司代表に一任し、見守ってきたが」と残念そう。今後については「立憲民主党からの出馬も含め、あらゆる選択肢の中から決める」と話した。

 同24区の新人高橋斉久(なりひさ)さんは、希望ではなく、立憲民主党からの出馬を目指す考えを表明した。「小池(百合子)さんが口にした『排除』という言葉は、みんなでスクラムを組んで日本をつくっていこうという自分の政治姿勢に合わない」と訴える。

 同17区の新人伊藤正樹さんは「いろいろな思いがあるが、残念としか言いようがない」としながらも、立憲民主党は「自分の考えと少し違う」と参加しない意向だ。無所属で立候補するか、出馬を見送るかを検討しているという。

 (飯田克志、中村真暁、萩原誠)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報