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【社会】

NHK記者 過労死認定 14年 選挙取材、時間外159時間

 NHKは四日、二〇一三年七月に首都圏放送センターで勤務していた佐戸未和記者=当時(31)=がうっ血性心不全で死亡したのは長時間労働による過労死だとして、渋谷労働基準監督署が一四年五月に労災認定していたと発表した。NHKによると、労基署は佐戸さんが亡くなる一カ月前、時間外労働が百五十九時間に上ったと認定した。

 佐戸さんは東京都庁を担当、一三年六〜七月の都議選や参院選を取材。参院選の投開票があった三日後の二十四日に死亡した。選挙取材で土日も勤務、死亡前一カ月の休日は二日だけだった。

 NHKでは佐戸さんが死亡した当時、記者は勤務時間の算定が難しい場合にあらかじめ決まった一定時間を働いたとみなす「事業場外みなし時間制度」を適用されていた。

 NHKは佐戸さんの労働時間をタイムカードや自己申告により把握していたが「勤務管理がきちんとできていたか、反省すべき点はある」としている。佐戸さんは〇五年に入局し鹿児島放送局から一〇年七月に首都圏放送センターに異動、都庁担当を二年務めていた。

 記者会見でNHKの山内昌彦・編成局計画管理部長は「個々人の問題ではなく、勤務制度や選挙取材態勢など組織全体の問題と受け止めている」と話し、佐戸さんが亡くなった後、働き方改革を進めているとした。

 労災認定から三年以上たってから発表したことについては「認定された当時は、遺族側代理人から家族は公表を望んでいないと聞いていたが、今年七月の命日以降、両親から再発防止につなげるため公表してほしいという強い要望があった」と説明した。

 佐戸さんの両親はNHKを通じ「四年たった今でも娘の過労死を現実として受け入れることができない。未和の無念さ、悔しさ、遺族の悲しみを決して無駄にしないでほしい」とのコメントを明らかにした。

 

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