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【社会】

新国立工事 新入社員自殺、労災認定 残業190時間「極度のストレス」

 新国立競技場の建設工事に従事していた建設会社「三信建設工業」(東京都台東区)の新入社員の男性=当時(23)=が今年三月に自殺した問題で、新宿労働基準監督署が、自殺は長時間労働のために精神障害を発症したことが原因として、労災認定したことが十日、分かった。遺族代理人の川人博弁護士が明らかにした。認定は六日付。

 川人弁護士によると、労基署は男性が自殺したとみられる三月上旬までの一カ月の残業が約百九十時間に上ったと認定。「極度の長時間労働や業務上のストレスで精神障害を発症、自殺に至った」とした。勤務報告書の労働時間は実態を反映していないとして、建設現場出入り口の入退場記録や関係者の証言から残業時間を認定したという。

 男性は大学卒業後の昨年四月に入社。同年十二月中旬から地盤改良工事の管理業務に従事、多忙を極めた。今年三月二日に行方が分からなくなり、四月中旬、長野県内で遺体が見つかった。男性の両親は、川人弁護士を通じ「息子の笑顔を二度と見ることができない悲しみは生涯癒えない。工事に関わる全ての方は、従事する方たちの命と健康を守るために尽力してほしい」とのコメントを出した。

 三信建設工業は「あらためて事実を重く受け止め遺族におわびする。深い反省のもと、労働環境の改善に尽力する」としている。

 厚生労働省が男性の自殺を受け、工事に関わる約七百六十社を調べた結果、三十七社で違法な長時間労働が判明。川人弁護士は「二度と悲劇を繰り返さないよう強く求める」と訴えている。

 

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