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【社会】

大田区は拒否の構え 中央防波堤 都が調停案提示

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 東京都臨海部の人工島「中央防波堤埋立地(中防)」の帰属を江東区と大田区が争っている問題で、都が任命した自治紛争処理委員は十六日、約五百ヘクタールの土地の86・2%を江東区、13・8%を大田区とする調停案を両区に正式に示し、受諾を勧告した。両区が受け入れれば帰属問題は決着するが、大田区は難色を示しており、裁判となる可能性もある。

 大田区の松原忠義区長は同日、「中防となっている海面ではかつて、多くの区民がノリ養殖を営んでいた。調停案には(歴史的経緯などが)反映されていない」と反発。調停案を受け入れないとする議案を、十六日午後に区議会に提出する考えを明らかにした。

 一方、江東区は受け入れに前向きな姿勢を示している。

 中防は都がごみの最終処分場として埋め立て、両区が帰属を主張し四十年以上結論が出ていない。調停案の受け入れを決めるには、各区議会の議決が必要で、一方でも拒否すれば調停は成立しない。

 再び両区による協議の状態となるが、不服がある場合は訴訟を起こすこともできる。

 調停案の原案は九月に両区に示されていたが、正式案も内容にほぼ変更はなかった。調停案での区境は、両区の護岸から中防までの距離が等しくなるように結んだ「等距離線」を基に決めた。

 二〇二〇年東京五輪・パラリンピックのボート、カヌー・スプリント会場となる「海の森水上競技場」の大部分や、馬術の一部競技の会場「海の森クロスカントリーコース」はともに江東区側にある。

 大田区側には、整備中のコンテナ埠頭(ふとう)予定地が含まれる。

<中央防波堤埋立地> 1973年に埋め立てが始まり、以前は中央、港、品川、江東、大田の5区が帰属を主張したが、「飛び地」になる中央、港、品川各区は2002年に主張を取り下げた。江東、大田両区は全島帰属を主張して断続的に交渉を続け、昨年3月の大田区長の江東区長訪問がきっかけで協議(都担当者がオブザーバーとして同席)がスタート。9回の話し合いも平行線のまま、今年7月に両区が地方自治法に基づく調停を都に申請した。

 

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