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【社会】

大飯1・2号機廃炉へ 大型炉初 安全対策費重く

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 関西電力が停止中の大飯原発1、2号機(福井県おおい町)を廃炉にする方針を固めたことが十七日、分かった。二基は二〇一九年に営業運転開始から四十年を迎えるが、最長六十年まで延長するには安全対策に巨額の費用負担が生じるため、再稼働を断念した。出力百万キロワット超の大型原発が廃炉となるのは、東京電力福島第一原発以外では全国で初めて。国や地元自治体との調整を進め、年内にも正式決定する。

 政府はエネルギー基本計画で三〇年度の原子力比率を20〜22%としている。他の大型原発でも廃炉の動きが広まれば、計画見直しを迫られる可能性もありそうだ。

 二基は共に出力百十七万五千キロワットで一九七九年に営業運転を開始した。原発の運転期間は原則四十年と定められ、原子力規制委員会に申請し認められれば最長六十年まで延長できる。大飯1号機の運転を延長するための申請期限は来年三月で、事前点検の期間も含めれば年内には方針を決定する必要がある。

 関電は今年五、六月に再稼働した高浜原発3、4号機(福井県高浜町)を含め、計七基の原発を再稼働する方針で、安全対策に少なくとも約八千三百億円を投じる。大飯1、2号機も再稼働に加われば投資は一兆円規模になるとみられる。

 一方、新電力への顧客流出や省エネの進展などで電力需要の伸びは見込めず、関電では「これ以上のコスト増に耐えられない」(幹部)との声が上がっていた。

 関電は高浜3、4号機の再稼働で、電気料金を抜本的に値下げしたが、顧客離れは続いている。火力発電の燃料となる液化天然ガス(LNG)などの価格も数年前と比べ下がっており、以前ほど原発によるコスト削減効果が出にくい状況となっている。

 また、大飯1、2号機は関電の他の原発と比べ、原子炉格納容器の構造が異なる。通常より原子力規制委の認可審査に時間がかかり、安全対策に必要な工事期間が長くなる見込みであることも再稼働の障害となった。

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