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【社会】

初の一票「じーんと感動」 演説聞き「心打たれた」

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 22日投開票された衆院選で初めての国政選挙に臨んだ18、19歳の5人がどう投票先を選ぶか、公示日から追ってきた。党首の街頭演説を聞いたり、選挙区の候補者全員のツイッターを確認したりして、考えを深めながら全員が投票した。 (柏崎智子、原尚子)

 五人は中央大一年の富沢遥子(ようこ)さん(18)、堀暁生(こうき)さん(19)、風間紫緒(しお)さん(18)、専修大一年の林野乃子(ののこ)さん(19)、中央大学杉並高校三年の釘本(くぎもと)勇気さん(18)。

 ■揺れた思い

 比例代表の投票先は二つに割れ、二人が自民党、三人が立憲民主党を選んだ。

 自民に入れた二人のうち、釘本さんは安定性や北朝鮮問題の対応などを評価し、公示前から一貫して支持。一方、林さんは中盤、希望の党を考えた。代表が女性であることと、「自民に権力を集中させすぎるのはよくない」と感じたからだが、友人や家族と話すうち基盤の弱さや実行力に不安が募った。

 立憲民主に入れた三人は、いずれも公示日に聞いた枝野幸男代表の街頭演説が決定的だった。

 風間さんは「奨学金など私たちにかかわることを一番に話し、心を打たれた。将来を進む若者に目を向けてくれてうれしかった」。堀さんは「希望に合流せず信念を貫いた」という結党の経緯に共感。公示前は希望に期待した富沢さんは、枝野代表の後に、小池百合子代表の演説を聞き「政策の実現性が乏しい」と感じた。

 小選挙区の投票先は自民が二人、希望、共産党、公明党が一人ずつ。林さん以外の四人は、比例で投票した政党の候補者が小選挙区にいなかった。

 釘本さんの東京12区は公明、共産、諸派の戦い。「自民がいれば自民。希望がいれば選択肢として検討したのに。結局、自民と連立を組む公明の候補にしたが、選びようがない人はたくさんいたのでは」

 ■戦争は嫌だ

 自民圧勝となった結果について尋ねると、戦争を警戒する意見が相次いだ。

 林さんは「今まで武器を使わず平和にやってこられたのを、わざわざいじる必要ない。戦争は絶対嫌だ」と九条改憲に反対。今回は自民支持の釘本さんも「右傾化」が強まるのを心配し、「飛んできたミサイルを撃ち落とすまではいいが、敵基地の攻撃はだめ。専守防衛を守り、戦争の引き金は引かないで」と求める。

 小選挙区で自民候補に入れた堀さんは「九条改憲が戦争につながるのかどうか、よく説明してほしい。もしそうなら国民投票では反対票を投じるし、次の国政選挙もよく考える」。

 ■投じる意味

 投票率は前回より微増したものの、戦後二番目に低い53・68%だった。地方選挙も含めて初めての投票となった富沢さんは、「票を投じた時、日本国民の一人なんだと、じーんと感動した」と話す。

 「たかが一票と考えて棄権する人がいるなら、それは違う。一票を投じるから、結果を自分のこととして受け止められる。何があっても欠かさず投票していると自慢できる大人になりたい」

 

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