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【社会】

五輪入場券の高額転売抑止へ 組織委、法整備要請

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 二〇二〇年東京五輪・パラリンピックで約一千万枚販売される入場券の高額転売が懸念されている。国際オリンピック委員会(IOC)は適正価格で多くの人に観戦してもらうため取り締まりの徹底を求めており、大会組織委員会は政府と超党派のスポーツ議員連盟に規制強化の法整備を八月末に正式要請するなど対策に着手した。

 インターネットでの高額転売は近年、社会問題化している。スポーツ大会やコンサートなどの人気チケットが大量に買い占められ、転売サイトで数倍から数十倍の高値で売られるケースが後を絶たない。購入者は必要以上の出費を強いられ、主催者には空席のリスクが高まる。組織委の担当者は五輪で同じような事態が起きることを危惧し「大会への評価にも関わる。明らかに営利目的でやっている人たちをきちっと取り締まる仕組みを実現したい」と危機感を募らせる。

 だが、現行の国内法では取り締まりに限界がある。東京都などの迷惑防止条例は道路、公園など公共の場でのダフ屋行為を禁じるが、ネット上は「公共の場」に該当しないと解釈されるケースが多い。

 入場券の販売は一九年春−夏に始まる見通し。組織委は、購入したものの何らかの事情で観戦できなくなった場合、定価で譲渡できるシステムを整備するほか、入場券を名前入りにしたり、個人情報を登録した電子チケットを一部導入したりすることで、高額転売の「抑止」も進める方針だ。

 一方、「需要があれば価格が上がるのは経済原理。そこに法規制で網をかけるのがいいのか」と立法化に否定的な意見もあり、今後議論が本格化する。

<五輪・パラリンピックの入場券> 2020年東京大会の価格は未定だが、招致段階の計画では五輪は平均7700円とし、開会式は2万5000〜15万円と見込んだ。昨年のリオデジャネイロ五輪は経済の低迷などを受け、売れ行き不振が問題化し、当時の国際オリンピック委員会(IOC)理事が関与したとされる不正転売事件も起きた。来年2月の平昌冬季五輪も韓国国内の関心の低さなどから売れ行きが悪く、IOCが対策強化を求めている。

 

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