東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

iPSとナノ繊維で心筋 ラット実験、心機能回復

iPS細胞から作った心筋細胞の土台になるナノファイバー

写真

 人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った心筋細胞を、ナノファイバー(微細繊維)を土台にして実際の心筋に近いシート状にし、心臓病のラットに移植すると機能が回復したと、京都大や大阪大などのチームが二十六日付の米科学誌電子版に発表した。

 このシートは人の心筋のような向きのそろった構造を持ち、弾力性や強度がある上、扱いやすく、細胞の成長も比較的良好。ナノファイバー部分は二〜三カ月で分解され安全という。

 劉莉(りゅうり)京大准教授は「大型動物で実験し、次世代の心臓病治療として応用を目指す」としている。

 チームは心筋細胞とナノファイバーを組み合わせて培養し、厚さ数百マイクロメートル(マイクロは百万分の一)のシート状に加工。慢性心筋梗塞のラットの心臓に移植し、四週間後に観察すると心機能の改善が確認できたという。

 大阪大はiPS細胞から作製した心筋シートを重症心不全患者に移植する臨床研究計画を進めているが、この計画に今回のシートをすぐに取り入れるわけではないとしている。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報