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【社会】

新たな肖像 尊氏の本命? 垂れ目、大きな鼻が特徴

新たに見つかった足利尊氏の肖像画の写し(部分)

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 室町幕府の初代将軍・足利尊氏(一三〇五〜五八)の死後間もない十四世紀末に描かれたとみられる肖像画の写しが見つかった。尊氏の室町時代の肖像画は他に一点しかなく、専門家は「垂れ目や大きな鼻の特徴が似ている。意見が分かれる尊氏の顔立ちを伝える貴重な資料だ」としている。肖像画は宇都宮市の栃木県立博物館で二十九日まで公開されている。

 博物館によると、肖像画は縦約九十センチ、横約四十センチで軸装されている。下部に正装して着座する人物が描かれ、画の人物の来歴が上方に十数行つづられている。尊氏の業績として知られる事実が記され、尊氏を示す「長寿寺殿」という言葉もあり、尊氏と断定した。

 約二年半前、博物館の研究員らが東京都内で古書などを扱う業者が所有しているのを見つけた。

 肖像画の大きな鼻や垂れ目は、室町時代に描かれたとされる別の肖像画や木像とも酷似。最近まで尊氏として教科書などで紹介されてきた「騎馬武者像」は、馬具などに描かれた家紋が違うため、別人の可能性が指摘されている。

 今回見つかった肖像画は、年号や服装の誤り、絹の質から、十四世紀末に描かれたものを、十五世紀半ばに写したものとみられる。博物館の本田諭(さとし)特別研究員は「尊氏の死後間もなく描かれ、より正確に顔立ちを示しているはずだ」と話している。

最近まで尊氏として紹介されてきた「騎馬武者像」(模本)=いずれも栃木県立博物館提供

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