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【社会】

そびえる壁雲 眼下に白波 超大型台風21号の目に突入観測

飛行機から撮影された台風21号の目の中の映像=21日午後、沖縄の南の海上で(坪木和久・名古屋大教授提供)

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 これが超大型で非常に強い台風の目の中−。今月、日本列島を通過した台風21号に、名古屋大と琉球大などのグループが飛行機で近づき、目の中の様子を撮影、気圧などのデータ収集に成功した。このような強い台風を日本の飛行機で直接観測したのは初めてという。

 観測に当たった名古屋大の坪木和久教授(気象学)によると、二十一日と二十二日、台風に向けて鹿児島空港を離陸。二十一日は午後二時半ごろ、沖縄の南の海上にあった台風21号に接近し、高度約十三キロの上空で台風の雲を突き抜けて目の中に入った。二十二日は台風が四国の南方まで進んだところで再び突入した。

 直径九十キロほどはあるとみられる目の中に入ると、上空に青空が広がり、海面からそびえ立つ「目の壁雲」と呼ばれる積乱雲があった。眼下には大きな白波の立つ海面ものぞいた。飛行機から「ドロップゾンデ」という観測機器を投下して計測すると、中心気圧は九二〇〜九二五ヘクトパスカルと、一九五九年の伊勢湾台風の上陸時よりも低かったという。

 坪木教授らは計二十六個の機器を投下。得られたデータを基に、台風の強さや進路の予測精度を高める研究を進める。

 坪木教授は「地球温暖化に伴い、勢力を落とさずに日本にやってくる台風が増えていく。正確で効果的な予測が不可欠で、直接観測を重ねて精度を高める必要がある」と話している。

 

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